春の雪

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 根雪の上に春の雪がふり積もる。
 今年1月のニューヨークは記録的な大雪、実によく降った。2月中旬になってやっと庭の根雪が溶けはじめ芝地が顕われてきたら、今朝の雪でまたあたり一面が雪景色になってしまった。春の日差しを受けて樹氷が美しく映える。
 毎年のことなのだが、こうして毎日2ヶ月間も根雪を見続けていると、除雪車で道端に小山のようにうず高く積もった雪は、このまま永遠に溶けないのではないかと思ってしまう。
 そう思う割には、根雪が消えれば、雪などすっかり忘れて、春の花を楽しんでいる。厳しい冬の年はなおさら春が待ち遠しい。

 習性とはおかしなもので、常識から考えてわかる事でも、異常が常態化してくると錯覚を覚えてしまう。
 日本が土地神話バブルに酔いしれている時、多くの人がこのバブルは永遠に続くものと錯覚した。私はアメリカから岡目八目的に見ていて、こんな異常が長く続くわけがないと羨望をもって静観していたが、果せるかなバブルがはじけて失われた20年に入って行った。アメリカの金融バブルも同じことで、常識では考えられない異常の膨らみはリーマン・ショックで脆くもはじけた。おそらく失われた20年になるかと思う。
 いま中国で10%の高度成長が続き、不動産バブルになっているが、常識的に見て明らかにバブルなのだが、やはり多くの人がこの状態がいつまでも続くものと思い込んでいる。
 しかし、世の中はじけぬバブルなどないので、やがてはじける。今の中国はバブルがはじけてもそのショックを吸収するだけの体力をもっているが、はじけた時の衝撃対策が必要になってきている。

 時に童謡も空恐ろしい、、、
    シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ
       屋根まで飛んで こわれて消えた

 中国のバブルはすでに屋根まできているのだが、まだまだ飛ぶと思っているようである。

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このページは、三休が2011年2月22日 06:47に書いた記事です。

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