2011年11月アーカイブ

雨に咲く花

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DSCN3103.jpeg コスタリカの旅行から帰ってきた。

 首都サンホセは都市として魅力に欠ける街だった。ここでも格差社会となり富裕層は郊外に移り住み、街中はトタン屋根とトタン造りの家が多いためか、街全体がスラムの様な感じだった。
 初日にひと仕事と市内観光を済ませ、さっそく目的地アレナル火山地帯の熱帯雨林へ移動して3日間滞在。 

 熱帯雨林の中で過ごすのは初めての経験。雨期ということもあり滞在中、あめ雨アメ雨の毎日。せっかくゲストが来ているというのに、実に遠慮なく降るものだと感心してしまう。
 夜は豪雨がバンガローのトタン屋根に激しく打ちつけ、ドラムを叩いたような騒音で何度も目が覚めてしまう。昼は本降りと小雨の合間に密林に生息する、鳥や花や昆虫を見に散策。

 熱帯雨林の植物たちの生存競争もけっこう厳しいようで、光の空間を求めての争奪戦です。樹々は太陽の光を求め細く真っ直ぐに、より高くよりはやく伸びることで生存しています。光の空間を求めてキリンの様な姿で「歩く木」を見ると(下の写真)、どこの世界でも活きることのたいへんさが実感できる。

 上記の写真にある真っ赤な花も、渓流の空間にまで小枝を伸ばして花を咲かせた一瞬に、私との一期一会でした。光と雨を浴びて美しく輝いて咲いていたので、足場の危険を顧みず渓流まで降りて行き撮らえました。これが、今回のベストショットになりました。

 花を咲かせ 実をみのらせ 自分を完成させる。
 咲くも無心 散るも無心  今を生きる

 花には 散ったあとの 悲しみはない。

 ただ一途に咲いた 喜びだけが残るのだ (坂村真民)
 
 ブータン旅行の興奮の直後ということもあり、コスタリカには気の毒だが、何を見てもインパクトに乏しく、特にブログに書き残すほどの印象もなかった。これからの観光は、経済力よりも文化力が勝負になってくる。文明だけで文化力の無い都市は魅力に欠けてしまう。文化力の育成が大切な国家目標になってくることと思う。

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ブータンから菩薩

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DSCN2769.JPG           (ブータンの水で回るマニ車のお堂)
 またして我が憧憬のブータンのお話です ((oo))ノ〜 

 先月ご結婚なされたブータンの若き国王と王妃が、国賓として日本を訪問しています。新婚旅行をかねた、初の外国訪問となります。お二人の初々しい、春風のような姿をみていますと、なぜか涙腺が緩んできてしまう。私も歳かな。

 本日、国王が国会で心に響くすばらしい演説をされました。
 東日本大震災復興の歴史に残る名スピーチになると思います。政治的な外交演説から離れた、菩薩心から溢れでるスピーチは、聴く人の心に素直に入ってくるものです。震災のお見舞いと激励が、心の底にしみ入るスピーチでした。
本ブログに、「ブータンから菩薩」のスピーチとして記しておくことにしました。
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 「皆様が復興に向けて歩まれる中、われわれブータン人は、みなさまとともにあります。われわれの物質的な支援は、つましいものだが、われわれの友情、連帯、 思いやりは、心からの真実味のあるものです。われわれブータンに暮らす者は、常に日本国民を親愛なる兄弟、姉妹であると考えてまいりました。両国民を結び つけるものは、家族、誠実さ、そして名誉を守り、個人の欲望よりも、地域社会や国家の望みを優先し、また自己よりも公益を高く位置づける気持ちでありま す。

  2011年は両国国交25周年の特別な年。しかし、ブータン国民は常に公式な関係を超えた特別な愛着を日本に抱いてまいりました。私は我が父とその世代の者が、何十年も前から日本がアジアの近代化を導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち、日本は開発途上だったアジアに進むべき自覚をもたら し、日本の後に続いて、世界経済の最前線に踊り出た数多くの国々に希望を与えてきました。日本は過去にも現代もリーダーであり続けます。このグローバル化 した世界で、技術と革新の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値の模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。

 世界は常に日本のことを、大変な名誉と誇り、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ、不屈の精神、断固たる決意、そして何事にも取り組む国民、知行合一、ゆ るぎない強さと気丈さを合わせ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく、現実であると申し上げたい。

  近年の不幸な経済不況、3月の自然災害への対応にも示されている。みなさま、日本、日本国民の資質を示された。他の国であれば、国家をうちのめし、打ち砕 き、秩序、大混乱、悲嘆をもたらした事態に、日本国民のみなさんは最悪の状況下でさえ、静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処された。文 化、伝統、価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、われわれの現代の世界で他に見いだすことは不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、日本人特有のものであり、このような価値観や資質は、昨日生まれたものではなく、何世紀も歴史から生まれてきたものなのです。それは 数年、数十年で失われることはありません。

  そうした力を備えた日本にはすばらしい未来が待っていることでしょう。日本は歴史を通じてあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひと つとして地位を築いてきました。さらに注目するべきは、日本がためらうことなく、世界中の人々と自国の成功をわかちあってきたことです。私はすべてのブー タン人にかわり、心からお話しています。世界は日本から大きな恩恵を受けるであろう。偉大な決断、静かな尊厳と謙虚さを兼ね備えた日本国民。ブータンはみなさんを応援し、支持してまいります。ブータンは国連安保保証理事会の議席拡大の必要性だけでなく、日本がその中で主導的や役割を果たさないといけないと考えております。

 ブータンの成長と開発における日本の役割は特別なものです。日本から貴重な援助だけでなく、励ましもいただいてきました。日本国民の寛大さ、より次元の高い自然の絆、精神的な絆でブータンは常に日本の友人であり続けます。日本はブータンではもっとも重要な開発パートナーだ。感謝の意を伝えられることができて大変うれしい。両国民の間の絆をより強め、不断の努力を行うことを誓います。

  改めて、ここで、ブータン国民から日本の皆様へ祈りと祝福を伝えます。列席のみなさま、簡単ではありますが、私どもの国の言葉で話したいと思います...(通訳なし)...。今、私は祈りを捧げました。小さな祈りですが。日本、日本国民が常に平和と安定、調和、これからも繁栄を享受されますように。今日はありがとうございました。」 (国会は総立ちして盛大な拍手)
 
注:本スピーチは http://abirur.iza.ne.jp/blog 阿比留瑠比氏のブログから引用させてもらいました。

愛にもアクビを許せ

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 私は60年安保闘争世代の日本の政治家を信用していない。戦後の占領教育で育った彼らはだめだと思っていた。小沢一郎、加藤紘一、河野洋平しかりだ。
 私はその分だけ70年安保の団塊世代の政治家に期待し、この世代になったら戦後の清算を済まして、日本もよくなると思ってきた。

 しかし、鳩山やカンのドタバタ内閣を見ていて、団塊の世代もまた前世代と同じように戦後の占領教育にどっぷり漬かっていたことに驚愕した。戦後教育に(私も含め)自覚症状なしに心の芯から毒されていた。ここまでだめだったのかと落胆し強いショックを受けてしまった。団塊世代の否定は、私にとりとても辛い自己認証となってしまった。
そんなことで、私はすっかり政治に白けて冷めてしまった。 

 私はカン政権以来、政治のニュースをほとんど見なくなり(アホらしくなってきて見られたものでなく)、久しくご無沙汰している。このたびの TPP をめぐって国論が二分していても(多くは茶番のできレース)、「別にどっちでもいいや」と、思ってしまい、まったく関心も情熱も湧いてこない。ですから、私にしては珍しくTPPの見解を持っていない。
 あれほど関心を寄せていた政治に、ここまで白けて冷えてしまったのは、政治のドタバタ劇によるものなのか、己の老いによるものか、はたまたその両方なのかと、いま静かに内省しています。
 それにしても日本の政治は、何故ここまで劣化してしまったのだろう。政治の態をなしてない。時代の要請に政治が機能しなくなっている。政治のシステムから改革しなければ、首相が何人代わろうが同じことの繰り返しだ。ここまできてしまったら、全政治家は顏を洗って出直しするしかない。
 早期に解散総選挙して国民に信を問い、さらにもう一回の総選挙で洗礼を受けて、政治のシステムから再構築してゆくことかと思う。そして、我々はそれまで当分は混迷が続くことを覚悟したほうがいいようだ。
 私もそういつまでも白けていては行けない。愛する母国のために熱き心を取り戻すようにしたい。でも、愛は激しい運動でもあるから、時には「愛にもアクビを許せ」でして、ここしばらくは欠伸を決め込んでいる。
 さて来週一週間、コスタリカの熱帯雨林と、火山温泉につかり、大きなアクビをしてくる。

超新星

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 西岡武夫参議院議長が5日未明に逝かれた。
 今の政界で信念を通した希少な政治家だった。混迷を呈する政治状況に必要な政治家を無くしてしまい誠に残念。惜しい人を無くした。
 心からお悔やみいたします。

 私はあの手の政治家らしい顏は、どうも苦手で敬遠してしまうのですが、若い頃の西岡氏を見て、この人はやがて首相になると思っていた。その後、彼の持ち前の原則に筋を通すところが、政界ではプラスに作用しなかったようで、参議院議長が最期となった。
 しかし、参議院議長になられてからの西岡氏は、実に輝きいていた。自分の残された時間を予感していたのかも知れない。アップル社のスティーブ・ジョブスもそうでしたが、人生の最期に超新星の如く最も輝きを発する人は素晴らしい。本人はまだやり残したことはあるかも知れないが、人はいつか死する者で、私からみると人生を完全燃焼させた人に観える。
 人生の最期に輝く人は、己の信念を一生貫いた人に違いない。人生はこうありたいものです。
 心からご冥福を祈ります。

冬時間

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CIMG2242.JPG              新幹線「和諧号」

 6日から冬時間。時計の針を1時間遅らせ、日本との時差14時間。今日から本格的に長い冬が始まる合図です。日本の立冬のようなもので、これを契機に時は第4コーナーを回り感謝祭へ、そしてクリスマスシーズンから新年へ、一気にを疾走します。アメリカで一番きれいな季節となります。
 私も今日から冬支度。2012年の月間計画表を買い、来年の予定を書き始めました。今年は世界各地にいろいろ大きな災害があったので、新年が待ち遠しいのですが、年内あと二つの出張を残しています。
 11月下旬に中南米のコスタリカへ出張。軍隊の無い自然保護の国・コスタリカはここから飛行機で5時間だけですが、初めての訪問となります。中南米の市場調査を名目にして、半分は休暇となっています。
 12月もさしたる用事もないのですが(もう一回飛ばないとJALダイヤモンドのマレージがクリアできない)、前から「北京
--天津」間を、33分で走る新幹線に試乗したく思っていたので、この機会に天津に行くことにした。中国の新幹線は事故や故障が相次いでます。日本は余裕をもって静観してますが、それでも人身事故などものともせず(なにせ13億人もいる)、パクリであろうが何んであろうが、挫折と試行を繰り返しながら新幹線を走らせています。我々には無茶な蛮行に見えますが、このしたたかな「いまに見ておれ」式の強靭力はけして侮れない。彼らは2020年に宇宙ステーションの建設を目標にしています。「富共強兵弱民」は国策でして、宇宙開発は国家の高揚と明らかに軍事目的となっています。日本はその時になって「空みたことか」と、洒落てもいられない。
 新幹線に乗るもう一つ楽しみは、車窓から「北京
--天津」間の景色を見ることです。中国研究家の話しですと、中国の人は新幹線に乗っても窓から景色を見ないとのことです。昨年「上海ー杭州」間が開通した直後に試乗したが、全く気がつかなかった。これって本当なのだろうか。「だからってそれが何なの?」と、言われてしまえばそれまでですが、実に興味深々、この視察を楽しみにしている。
 そんなことで、今年の私も第4コーナーを回って、いよいよ師走に向かい走っています。

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