愛にもアクビを許せ

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 私は60年安保闘争世代の日本の政治家を信用していない。戦後の占領教育で育った彼らはだめだと思っていた。小沢一郎、加藤紘一、河野洋平しかりだ。
 私はその分だけ70年安保の団塊世代の政治家に期待し、この世代になったら戦後の清算を済まして、日本もよくなると思ってきた。

 しかし、鳩山やカンのドタバタ内閣を見ていて、団塊の世代もまた前世代と同じように戦後の占領教育にどっぷり漬かっていたことに驚愕した。戦後教育に(私も含め)自覚症状なしに心の芯から毒されていた。ここまでだめだったのかと落胆し強いショックを受けてしまった。団塊世代の否定は、私にとりとても辛い自己認証となってしまった。
そんなことで、私はすっかり政治に白けて冷めてしまった。 

 私はカン政権以来、政治のニュースをほとんど見なくなり(アホらしくなってきて見られたものでなく)、久しくご無沙汰している。このたびの TPP をめぐって国論が二分していても(多くは茶番のできレース)、「別にどっちでもいいや」と、思ってしまい、まったく関心も情熱も湧いてこない。ですから、私にしては珍しくTPPの見解を持っていない。
 あれほど関心を寄せていた政治に、ここまで白けて冷えてしまったのは、政治のドタバタ劇によるものなのか、己の老いによるものか、はたまたその両方なのかと、いま静かに内省しています。
 それにしても日本の政治は、何故ここまで劣化してしまったのだろう。政治の態をなしてない。時代の要請に政治が機能しなくなっている。政治のシステムから改革しなければ、首相が何人代わろうが同じことの繰り返しだ。ここまできてしまったら、全政治家は顏を洗って出直しするしかない。
 早期に解散総選挙して国民に信を問い、さらにもう一回の総選挙で洗礼を受けて、政治のシステムから再構築してゆくことかと思う。そして、我々はそれまで当分は混迷が続くことを覚悟したほうがいいようだ。
 私もそういつまでも白けていては行けない。愛する母国のために熱き心を取り戻すようにしたい。でも、愛は激しい運動でもあるから、時には「愛にもアクビを許せ」でして、ここしばらくは欠伸を決め込んでいる。
 さて来週一週間、コスタリカの熱帯雨林と、火山温泉につかり、大きなアクビをしてくる。

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このページは、三休が2011年11月15日 01:47に書いた記事です。

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