スカイツリー

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12.jpeg 出張最終日のイベントは押上一丁目上がり、スカイツリーの天望回廊でのランチでした。「展望」でなく「天望」としたところが、江戸町人の粋というものす。
 私はスカイツリーが完成する一年前頃から段々にそびえ建つタワーをホテルの窓辺越しに遠望してきました。日本がデフレ景気で元気がなく政治が低迷し、東北大地震で心が落ち込む冬の中、雪割草のごとく建ち上がるスカイツリーに日本再生の光を見てきました。
 昨年10月に下まで行きましたが、昇るのに4時間待ちということでしたので、スカイツリーは遠くから眺めるもと決めていました。それが持つべきものは友でして、下町の匠技で並ばずにして天望デッキまで行けて、634(ムサシ)スカイレストランで新日本料理をいただけるという信じられないお誘いを受け、雨天決行で快諾しました。
 「634」の名は、世界一のタワーの高さから来ています。料理は東京に集まるさまざまな伝統食材で調理し、ワインも国産とこだわっていました。タワーの内装も江戸文化にこだわり下町の伝統素材で表現した「江戸切子」や「組子細工」模様で装飾され、タワーのカラーも日本の伝統色である最も薄い藍染め「藍白」色をベースにし、夜のライトアップは「江戸紫」と、細部にわたり緻密にデザインされています。
 天望シャトル・エレベーターは、分速600メートルで天望デッキまで50秒の速さでお客を運びながらも不快な体感を感じさせません。
 江戸文化の匠と最先端技術を融合させたタワーは、世界一の高さを誇るだけでなく、質の深さにおいても世界に誇れる、日本の文化を結晶させた傑作となっていました。
 
さらに極めつけは「634」の男性トイレでした。天空から遥か下界に向けて解き放す瞬間に、壮快な男子の本懐を感じさせてくれます。
 天空の巨人になれるこのトイレだけでもお薦めです。

IMG_1126.jpeg 天空の巨人は地上に降りて、さっそく「江戸切子」のグラスにウイスキーを注いでスカイ割りして飲んでいます。

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このページは、三休が2013年6月19日 03:19に書いた記事です。

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