モーツァルト

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images-1.jpg いまだに時々思い出しては笑ってしまう寅さんのシーンがあります。男はつらいよ41作「寅次郎心の旅路」で、寅さんが初めての海外旅行でウイーンへ迷走し、パスポート写真はあの帽子にスマイル、ドナウ川を江戸川に、神父を御前様と呼び、モーツァルト公園で、銅像を見上げてから近くのベンチに座っていた女性に日本語で、「おばちゃん、モーツァルトと西郷隆盛はどっちが偉いの?」と、話しかけるシーンです。
 寅さん上野公園の西郷隆盛の銅像を思い浮かべてのことと思うが、このナンセンスは最高!私などこの一言を発したくてわざわざウイーンまで出かけて行きました。惜しむらくは銅像近くのベンチにおばちゃんがいませんでした。

 中野雄著「モーツァルト 天才の秘密」を読んでみました。モーツァルトの存在は「人類にとっての不労所得」から始まり、階級史観が少々鼻につきましたが、天才誕生の時代背景と生活環境をわかり易く評伝した深い内容でした。天才の誕生には遺伝子が少なくても50〜60%に近く、モーツァルト級の楽才の遺伝子は極めて稀だが、人類史上、数百人に宿っていたと考えるのが常識です。ただその人たちがモーツァルトになれなかったのは、残りの40%の生まれた時代、受けた教育を含めて育った環境によるとしています。それにしても享年35歳とは。
 いい評伝になっていまして、音楽の知識に浅い私にはここまでついて行けませんでしたが、各作品のコラムが参考になりました。ただ無理な要求なのですが、いくら解説を重ねても、どうしてあのメローディーが湧き出てくるのかの説明ができていません。このあたりが私の一番知りたいモーツァルトの聖域なのですが、それはそのままにして、寅さん流に楽しむことに決めました。モーツァルトも西郷隆盛もどちらも偉い。蒼き江戸川の流れもいい、さてと〜? A.B.C.D.E.F.G〜♪、、

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このページは、三休が2015年1月28日 06:57に書いた記事です。

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