2015年3月アーカイブ

慰安婦にありがとう

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22.jpg 慰安婦について書こうと思いながら、いまひとつ気乗りせず筆が止まったままで今月が終わってしまいそうです。今日になっても気が入りませんので、簡単に書いて3月を締めたく思う。
 当時、戦場の後方で兵隊に肉体を提供した慰安婦とって「謝罪」など屈辱でしかありません。心まで売っていないから最後の砦として唇は許していないはずです。勝手に買っておいて後から謝罪するなど侮辱に追い打ちをかけるものです。彼女らにも「なにもすき好んでここに来たのではない」という、最後の誇りがあります。彼女らが望むのは「謝罪」ではなく「感謝」です。「ごめんね」でなく「ありがとう」です。
 明日をも知れぬ戦場の兵隊にとり、慰安婦は今生の菩薩にも思えたでしょう。ここは人間のもつ性(さが)の拙さをわきまえ、素直に「ありがとう」こそ慰安への倍返しです。でなければ彼女たちの尊厳が浮かばれません。慰安婦への追善は「謝罪」でなく「感謝」です。時代に翻弄されたお互いの宿命に合掌です。
 それなのに政治が反日の道具として慰安婦問題を使いました。もともとは「慰安する婦人」として、きれいな言葉で伏せておいたものを、大声で揺り起こし、汚物のごとくに踏みにじりました。政治は慰安婦より無情で低劣です(いい加減せんかい)。
 憎しみに未来はない。日本は「謝罪」ではなく、「感謝」「感謝」。たとえ相手が解らなくてもいい「ご苦労様でした。ありがとう」です。

 明日から4月です。我が家はイースター・バニーが、復活祭の春を迎えています。よい月にして行きましょう。

星を見たことがある?

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IMG_0526.JPG               (機上からの富士、2/17撮影)
 2月28日のブログに中国の環境汚染を書いた同日、
中国の大気汚染の実態や健康被害を告発したドキュメンタリー映画が、インターネットに無料公開されました。映画「ドームの下で(穹頂之下)」は、テレビ界で著名な元ニュース・キャスターの柴静女史(39歳)が自主制作した103分の作品です。
 私は見ていないので産経ニュースをそのまま書き写しですが、柴静さん自身がプレゼンテーターを務め、冒頭のインタビューで大気汚染が深刻な山西省に住む6歳の少女に「星を見たことがある?」と問いかけ、「一度もない」と少女が答えるシーンがあるようです。柴静さんがこの映画を制作した動機は、キャスター時代2013年10月に長女を出産したが、腹部に腫瘍があり誕生直後に手術を受けなくてはならなかったことから、「私が汚染のひどい山西省で育ったことが娘の病に影響している可能性が高い」と推察し、看病を目的に退職して映画制作を決心したとのことです。私が以前から近い将来たいへんな事になると書いてきましたが、すでにそれが現実になっているようです。
 この映画が公開されると2日後に再生が1億5千万回を超し3億人が見たという大ヒットになりました。中央政府は当初は静観していましたが、あまりの反響の大きさに規制をはじめ次々に映画を削除して一週間後に見られなくなったといいます。しかし、映画は消除できても汚染は消除できません。中央政府は封じ込めることで体制の安定を選んだわけです。
 中央政府は環境汚染に強い姿勢で取り組むことを表明し、今後数年に必要投資額が、約156兆?195兆円に上るとの見通しを発表しています。自業自得とはいえ巨額な代償です。もし、環境対策が実行されたとして、この予算も汚職にまみれで私腹を肥やすようであれば、この国に未来はありません。
 私が今回の件で中国社会に2つの希望を見ました。彼らはやはり強い関心を持ちながらのサイレント・マジョリティー(沈黙の大衆)だったと確認した事と、2日後に1億5千万回の再生回数で3億人が見たというインターネットの力です。かつての「農村が都市を包囲する」でなく「都市が都市を綱ぐ」時代になっています。まさに再生力の希望です。

雪の華

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Yujihana.jpeg 昨日から気温が10度を越えはじめ根雪の割れ目から枯れた芝生がみえてきました。芝生に舞い落ちる雪の華で芝生が芽を醒まします。
もう春ですね。

 「日本に絶望している人のための政治入門」三浦瑠麗著(文春新書)という長い題名の著書を、タイトル買いして読みました。35歳の新鋭女史から国際政治のご高説をとくとくとご教授たまわるとは、私もいよいよ焼きが回ってきたかな、、
 公職選挙法が70年ぶりに改正され、早ければ来年の参院選から18歳以上に選挙権が与えられるので、この本はそうした若い世代にむけた国際政治のテキストになるのでしょう。政治が若返り活性化するのでいいことです。団塊の世代はクリミア半島にでも徘徊してればいい。
 右翼でも左翼でもなく自称ニュー・リベラルの三浦女史が、安倍首相を開放的な保守路線と位置づけて「アベノミックス」を評価していました。要約すると「安倍政権が目指しているのは国や国民の誇りや偉大さを取り戻すための戦後レジームからの脱却であり、政策としては憲法改正となり、そのために経済の回復を通じて日本人の自信を回復させることにある」と指摘し、安倍内閣の歴史的使命は「かつての不毛な保革対立を和解に導くこと」としています。そして、若者にむけて日本の未来に絶望せず、このニュー・リベラルのスタンスでこれから政治に参加しようということなのでしょう。
 惜しむらくは天皇陛下の位置付けをどうするかについて一言もふれていません、日本の政治に避けて通れぬ大きな課題から逃げています。まぁこれが自称ニュー・リベラルの限界なのでしょう。若い世代はまだまだ絶望です。

鎮魂?3.11

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4333022606.jpg 今年もまた東日本大震災のあの日がまわってきました。犠牲者を追悼しながら4年前のあの日をブログで読み返しました。あれからどれほど復興が進んでいるのだろうか。
 私にとり東北は今でも「奧の細道」であり続けています。私自身もあの日を忘れぬ為に、若干修正しブログに追悼再生しました。

    *      *      *
 ニューヨーク冬時間と日本との時差は14時間。3月11日午後2時46分に東北巨大地震が発生した時刻は、同日午前0時46分でした。
 前の晩8時半頃にロンドンに住む娘から(夜1時半)「眠れないんだけど、どうしてだろう」という電話があり、夜中に電話をくれたことがないのに、どうしたかなと嫌な胸騒ぎがしました。
 その晩なにを思ったか、本棚から立松和平の著書「奥の細道」を取り出して11時にベッドに入り、「深川」「千住」「草加」まで読み進めた所で、本をベッドの脇に置いて寝入りました。
 朝の3時半(ロンドン時間朝8時半)に、また娘から「日本がすごい地震だけど、大丈夫なの」という電話で起こされました。眠気まなこに「昨日は草加まで行ったけど、大丈夫だったよ」と、寝ぼけた受け答えして受話器を置きまた寝ようとしたが、眠れずにネットでニュースを見ると、大地震よる大津波の怒濤が「奥の細道」を襲いかかっている衝撃的な映像でした。
 全くの偶然で私は草加に泊まり夢中で難を逃れましたが、この先いつになったら白河の関を越え、塩釜の明神を詣で、船を浮かべて松島に遊び、仙台の友に会いに行けるのだろう、この道はいつ開けるだろうか;
「前途三千里の思いひ胸にふさがりて幻のちまたに離別の泪をそそぐ。
    行く春や 鳥啼き魚の 目は涙
  これを矢立の初めとして行く道なほ進まず」(奥の細道)

本は「草加」で、ベッドの脇に置いたままになっています。   合掌

アベノミックス

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Unknown.jpeg 週末ひさしぶりに経済書「世界が日本経済をうらやむ日」、浜田宏一/安達誠司著(幻冬社)を、額に皺を寄せながら読みました。
 アベノミックスにまつわり賛否両論の百家争鳴が続き、いったいどの評価がより的を得ているのか混乱してしまい、私自身の整理のために拝読でした。それには先ず、安倍内閣の経済政策のブレーンを務めている浜田宏一官房参与の近著がよいと考えた次第。さすが政策立案者だけありアベノミックスをわかりやすく解説しています。
 経済効果は「論より証拠」で、現実を見て行けばわかるので評論は不要なのですが、我こそはという経済評論家や、一夜漬けタレント・エコノミストが多過ぎて情報過多というか玉石混交を呈しています。ひどい者になると1ドル=50円を予測した浜田矩子は、1ドル=120円、株価2万円台をうかがう趨勢にヤケになってか、「アホノミックス」、「ドアホミックス」と揶揄しています。そしてこの知見なきドアホノミストをマスコミが囃し立てているのですから、いやはや。
 浜田氏の著書で一つだけわかったことは、いま置かれている日本の潜在力をどう診るかで、アベノミックスの評価が別れていることでした。日本の未来「日本力」を、過小評価する者はアベノミックスを否定的に捉え、日本の未来を明るく捉える者は肯定的に捉えていることでした。いまだに戦後の自虐史観から抜ききれない評論家は、やはり日本経済を自虐的に捉えていました。経済問題にイデオロギー(政治的な要素)を差し挟むのは感心できません。飽くまでも「経世済民」です。
 多くの経済評論家が失われた二十年の後ですから、日本の潜在力に自信を失っているのかと思いますが、ここは分析よりも勇気を、弱さよりも強さに、問題よりも機会に、過去よりも未来に集点を合わせて評価して行くようにしたいものです。そのためにもアベノミックスは、近い将来に日本の潜在力を実証してみせる責務があります。
 私は日本の経済潜在力を信じていますので、アベノミックスでデフレから脱却して経済の復活させることを希望しています。またそう成って行くことでしょう。

新・台湾の主張

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51Vhj9Dx9uL._AA324_PIkin4,BottomRight,-62,22_AA346_SH20_OU09_.jpg 当地はまだ雪景色ですが、今日から夏時間で日本との時差13時間。

 李登輝元台湾総統の近著「新・台湾の主張」を拝読しました。著書というより日本人に向けた愛のメッセージです。「日本人よ、本来の日本を取り戻しアジアのリーダーたれ」という熱き想いで綴られています。
 台湾の民主化に大きく貢献した李元総統は92歳になりますが、今でも強い信仰と信念から偉大なる愛を放射しています。台湾では国宝級の方でしてノーベル平和賞にもっとも相応しいのですが、お隣との政治的な要因で難しいようです。日本が推薦運動すればよいのですが、なんの動きもなく歯痒さを感じてしまう。でしたら外国人に与える
大勲位菊花大綬章を、これもお隣に遠慮して無理でしょう。司馬遼太郎氏はこんな歴史のつれなさを「台湾人に生まれた悲哀」と言っていましたが、李氏は「悲哀から抜け出すことは、過去を忘れることではない。われわれは恩(感謝)を感じる心によって、自らの存在をより大切にし、積極的に未来と向き合わねばならない」と主張しています。
 著書の冒頭は「KANO」の上映のあと泣いていたことから始まります。また昨年、台湾の学生たちがヒマワリ運動で
立法院を占拠して立て籠った時に、院内で「KANO」が特別上映されたそうで、上映後に学生たちは「台湾加油(がんばれ)」と声をあげて奮闘を誓い合ったことを、この著書で初めて知りました。 
 ここからは李氏の主張をそのまま書くことにします:「台湾が台湾として『存在』することこそが重要だ」、「民主台湾の存在こそ、アジアの未来を照らすものだ」、「そのためには、改めて台湾という『我』を問い直し、自分たちの運命を自分たちが決めてゆくという心構えと備えが必要だ。将棋にたとえれば(意志のない)たんなる駒にならず、(意志のある)指し手になるという姿勢がなければ、巨大な中国を前にして台湾の活路はけして拓けない」。
 ついで「繰り返し強調するが、台湾は日本の生命線である」、「日台両国は人権と平和を重視する価値観を共有するアジアでもっとも民主的な国家である。また両国はともに海洋国家であり、シーレーンなど多くの利害が一致している。日台両国は一緒になってアジアの安定と平和を守る必要と義務がある」。

 こうした「親日」いや「愛日」の友人が存在してくれることに感謝したい気持ちです。

弥生のマーチ(アラブ編)

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15.jpeg 3月をマーチのリズムで始めました。進め〜当地は今日も日本晴れ。
 2月のアメリカ東部は寒波で毎日がマイナス5度から15度の生活、毎週末に雪がふり「アナと雪の女王」の凍てつく世界でした。私は春節旅行で2週間ほど避寒していましたが、留守の間に家のドライブウエーが根雪のまま凍ってしまい除去できずにいます。車は根雪の上をスルーしますが、誰かが来てすべって転ばぬように祈るばかりです。
 週末に5センチほどの雪がふりましたが、さすがに3月でして日中の日差しが暖かく気温が7度まで上がりました。我が家の雪だるまは冬のお庭番を終えてお蔵入りし(ご苦労さま)、今日からひな人形に交代しました。
  春もやや 気色ととのふ 月と梅 (芭蕉)

15.jpg 曾野綾子 X 吉村作治対談「人間の目利き」、アラブの知恵で日本人は復活する!(講談社)を、内容が豊富で面白く一気読みでした。発行が2014年12月8日とありますから、先のISIS殺傷テロ事件の直前で時を得た出版です。以前から吉村作治氏は特異な方だと知っていましたが、ここまでユニークな国際人とは思いませんでした。ご本人がイスラム教徒でもあることからして、吉村氏ほどアラブ社会、イスラム教を、生のままやさしく語れる日本人はそういないと思います。対談の相手が良いとこうも際立つものです。
 「1日5回の礼拝はただ感謝の言葉のみ」、「すべてはインシャー・アッラー(神の思し召し)」、「彼らは謝ることをしない」、「乞食は職業だ」と言い切るあたり、我々と違ったアラブ世界に目から鱗の連続でした。
 イスラム教の「ジハードの本来の意味は自分との戦い、今、本当に残念でしかたないのが、日本人が自分で自分を律することを忘れてしまっている。(中略)人とも自分とも戦わない」と、国を憂いていました。なるほど日本人の復活は、先ず自分との戦いからはじまるのだと思う。

 吉村氏の「あいうえお」人生哲学「愛」「意志」「運」「縁」「恩」これも面白い。読書の春にアラビアン「千夜一夜物語」をお楽しみに。貴重なお薦め本です。

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