司馬遼太郎

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IMG_4474.jpeg 今回も書評になってしまった。
 熱心な司馬遼教徒の友人から送ってもらった「ビジネスエリートの新語録」を、お付き合いで拝読しました。せっかく送ってもらったお礼に書評を書くこの律儀な自分を誉めてやりたい。
 さてこの著者は62年前の司馬氏が、サラリーマン記者時代の「福田定一」本名で書いた作品、司馬遼太郎が誕生する直前の読み物です。それを20年ぶりに新刊として、しかも文春新書(860円)での出版。いまだに出版業界はシバ神頼みでは心もとないが、読んでみますとさすがに面白く一気読みです。
 サラリーマン物語として面白く、例によってついつい引き込まれてしまいました。才能とはすごいものでして目の付けどころシャープです。それにいま読んでも古さを感じさせません。福田定一の時にすでに読者の対象を見定めていて大作家の資質を萌芽させています。
 また新書の横帶表裏の写真が、福田定一から司馬遼太郎へのビフォー & アフターが「いい感じ」(司馬氏の常套句)。今さらのお薦め本でもないですが、20年ぶりのジバ神回帰として十分に楽しめます。

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このページは、三休が2017年1月16日 00:07に書いた記事です。

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