2019年1月アーカイブ

1:31.jpeg 1月10日付けブログで紹介しました川島博之著「習近平のデジタル文化大革命」についで「戸籍アパルトヘイト国家*中国の崩壊」を読んでみました。本来こちらを先に読みたかったのですが、アマゾンで注文しますと、「お客の指定地域に配送できません」とのことで遅れてしまいました。「アパルトヘイト(隔離)」が差別語のためなのか、中国に遠慮してなのか、アマゾンとしては不勉強です。
 内容が充実した著者ですが、題名がこれでは部数が伸びず惜しい。「二つの中国(都市戸籍と農民戸籍)」「都市中国の崩壊」とでもすればよかった。
 著者は現中国人口13億+αを、都市戸籍約4億人、農民戸籍約9億人(内、出稼ぎ農民工3億人と分別し、農民戸籍から現状の中国を分析している貴重な内容になっています。本屋に行きますと「中国崩壊論」で書籍が溢れていますが、これらは4億の都市住民からの分析ですが、著者は農民戸籍9億人からアプローチしています。
 その著者に「都市戸籍4億人が農村戸籍の9億人から搾取する『戸籍アパルトヘイト』のもとで達成した経済成長の限界も露呈し、崩壊が目前まで迫っている2020年の中国の姿が、明確に浮かび上がってくるのです」と書かれますと、やはりそうなのかといやに説得力を持ちます。
 私も20年ほど前に中国工場が絶好調の時に、工場長が農民工を見ながら私に言った一言を鮮明に記臆しています。「今の中国の成長はこうした農民工に支えられているのに、中央は彼らの当たり前と思い面倒も見ない。今は農民工は中国経済の成長の絶大な力だが、やがては彼らが老いて足枷になってくる。最大の強みは最大の弱みに転化する」。現場にいる人は現状をよく見ていました。

追記;アメリカで最も嫌われている投資家、悪名高きジョージ・ソロスまで習近平は自由社会の敵と言い放った。習さん右も左も真っ暗闇でございませんか。ソロスは逆張投機してるのかな。
 「民主党支持者、リベラル派の頭目、反トランプの急先鋒としても知られる投機家のジョージ・ソロスはことしもダボス会議に乗り込んでスピーチで、1月24日の分科会と、引き続いての新聞記者との夕食懇談会において、ソロスはこう言った。
 「習近平は自由社会に対するもっとも危険な敵だ」と。
 なぜなら「習近平は富裕で、強力で、しかもハイテクで進歩が著しい中国のトップにあり、国民をデジタルシステムで管理し支配しており、やがて人間の支配者になろうとしているからだ」。

 それではこれで1月を締めることにします。みなさんよい2月をお迎えください。

問答無用

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1:29.jpeg「古い奴だとお思いでしょうが、、」、私はどうも女性の政治家、政治評論家が苦手で、「女に何がわかる」という差別語が出てきそうになります。
 でも政治家の中山恭子議員、中国問題の福島香織女史、別格な櫻井よしこ女傑には、一目をおいて素直に参考にしています。
 櫻井よしこ著「問答無用」が出版されたので、女傑もいよいよ勝負に出たかとさっそく拝読しましたら、「週刊新潮」連載の「日本ルネッサンス」に加筆したものでした。題名は出版社が決めるのですが、「日本ルネッサンス」の素晴らし表題はそのまま残し、「問答無用」はもうすこし先になって書き下してもらいたかった。
 女傑は;「にも拘わらずいま『問答無用』という激しい表現を題名に選んだ。理由は、およそすべての人の予想を上回る速さと規模で大変化する国際情勢にある。この大波を力強く乗り越えることなしには日本の未来はないという、冷厳な現実に気づかねばならないからである」。
 「それにはまず国家を強くし国際情勢に対応した憲法改正に真正面からとり組むと時なのに、無責任な政治家や野党は、国会で発議もしないで、国民を愚か者扱いにしているのではないか。憲法改正は国会で発議するが、最終決定は国民が行う。つまり国民が決めるのである。国民に投票の機会をなぜ与えないのか」。議論はすでに出尽くしていると、櫻井女傑はもう待てぬ「問答無用」と、懐刀の柄に手をつけている。次なる著書は「覚悟はよいか」となる。

ぜひ知りたい

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1:25.jpeg 今もっとも注目されている論客、江崎道朗氏の「知りたくないではすまされない」を読んでみました。一般の人は別に知らなくても構わないが、政治家、各界の指導者は知らないではすまされません。
 当初、米中問題かと思い読みはじめたら、大半がトランプ登場前後からのアメリカ超新現代史でした。日本ではアメリカのマスメディアからのニュースを直訳しただけで、これまで報道されていなかった部分を、実によく分析されアメリカの深層部と戦後日本の不甲斐なさを浮かび上がらせています。オバマ共産主義者がいかにアメリカを打ち壊し、なぜ今トランプが登場してきたかが分析されていて、内政、外交にわたり目から鱗の箇所が多々あり、目を醒ますためにこのあたり知らないではすまされません。本書を読むとアメリカの安全保障の危機から軍がトランプを大統領に押し上げたことがよくわかる。アメリカはやはり軍がしっかりしています。
 日本を米中両国の共用の宿泊所にして食い尽くす「日本コンドミニアム」化の外交政策(周恩来--キッシンジャー密約)の箇所を読むと背筋が寒くなってしまう。
 こうしたリアリズムに立脚したアメリカ像を分析できる若手論客の出現には、やはり戦後70年を待たねばならなかったのでしょう。団塊から上の世代の論客は、敗戦と反米感情を引きずり冷静で納得の行くアメリカ像の分析ができずに来ました。本書は若手リアリストが書き下ろした最新のアメリカ情報でした。さてここで日本の安全保障はどうするのか、知りたい人にはおすすめです。

我味足知

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1:21.jpeg 写真の整理をしていたら、麺の本場とされる杭州で1867年からの老舗「奎元館」の看板が「吾味足知」(われ味の足ることを知る)だったことに今ごろ気が付きました。
 2011年3月のブログに「食べたタン麺も老舗のわりには看板ほどに足る味でなく、百年一日の如くのままだった。わざわざあそこまで行って食べることもない」と記していました。麺も汁も時代と共に好みが変わるもので、味に足ることはない。彼らはお金儲けが第一で、味を極めてお客を喜ばすこだわりが後になってしまうあたりが中国なのだろう。
1:20.jpeg 唯だここに「味」を持ってくるところがいかにも中国的で面白い。私が漢字好きな由縁です。
日本の「吾唯足知」(われ唯だ足ることを知る)に比べると文化の違いが見えてくる。
 私がいつも言っています「中国人は舌で食べ、日本人は目で食べる」です。中国旅行客が日本に来てグルメに集中するのは、今の中国に舌に足る料理がないことによるわけで、文化の衰退はこんなところからもうかがえる。

1:14.jpeg 朝鮮日報によるとソール近郊は、2日連続で朝の出勤時にPM2.5などの大気汚染で過去最悪の視界不良とのこと。さりとて中国に文句を言えず借りてきた猫、そして反日には威勢がよい狐、朝鮮半島の統一などこの先どうなるのかも視界不良、今の韓国を象徴しているかのようです。
 中国では日本人がスパイ罪に問われ3件が実刑判決を受けまして、昨日はカナダ人が死刑判決。自国のスパイが暴かれる前に機先を制しています。
 先週アメリカの政府機関に務める知人とランチをしたとき、彼らと家族は5年前からすでに中国ブランドの携帯電話の使用禁止を通告されていたとのことでした。5年も前とはあらためて驚きました。そして最近では中国渡航を控えるよう通告が出ているそうです。そのあげく知人は私にまで中国旅行をできるだけ控えるようにとのアドバイスでした。
私は国際浪人ですから風の吹くままです。

001-1.jpg 今朝ベーグルレストランで朝食をすまし会社に向かうカーラジオから「美しき青きドナウ」のワルツが流れてきました。ウィーン・フィルハーモニーによる楽友協会でのニューイヤーコンサートでした。
 音楽の古都ウィーンの人たちはこれを聴かないことには新年になりません。日本の除夜の鐘のようなもので、私もウィーン子のように新年を感じました。
 全盲の辻井伸行さんもウィーン楽友協会でピアノ演奏したときの画像があり、素晴らしい神韻で聴客を魅了させ多くの方が涙していました。そういう私も神韻を拝聴するたびに涙しています。
 辻井さんの奏でる音楽が美しいこともありますが、たとえ絶対音感があるとはいえ、よくもあの長いピアノの鍵盤をひと指も間違いなく弾けるものです。この神技はけして才能だけでなく目を閉じてでも弾けるまで練習を重ねた努力の賜物です。それがいかにたいへんなことか、音楽を愛する者により伝わるのでしょう。聴衆が感動し鼓舞されるのはこの見えない部分でもあります。
 音楽の素晴らしさを奏でる辻井伸行さんはかけがいのない国宝です。

91Qdt9UqFUL.jpeg  百田尚樹著「日本国紀」を読みながら無性に司馬さんが懐かしくなってしまった。私は海外で司馬語り部から日本史を習い、時には熱くなり夜が更けるのも知らず、お酒のともに酔いしれて気がつくとふらふらで立つ事もできない始末でした。
 さりとて今から司馬さん本を再読する体力もありません。そんな折に友人から磯田道史著「司馬遼太郎に学ぶ日本史」を頂きました。私は磯田氏のフアンでもあり、彼の描く司馬史観なら間違いないと読みはじめましたら予想を超えた秀逸で一気読みでした。これこそが「日本国紀」の副読本で、「日本国紀」で何かもの足りず煮え切らない部分を補填していました。司馬フアンには是非のお薦めです。
 大きな違いとして司馬さんは昭和を書いていません(書けなかった)が、百田さんは昭和に力を集中させ、そこから古代まで遡っていることです。両者の書くモテチベーションがはなから違うので比較できませんが、司馬さんも昭和も遠くなりにけりです。
 新元号に活きる者は前に突き進み、時代を創造して行かねばならぬので、百田さんの平成超えを期待し祈りたい。

IMG_8739.jpeg 川島博之著「習近平のデジタル文化大革命」(2018年10月刊)を読みました。氏の「戸籍アパルトヘイト国家・中国の崩壊」を読みたかったが、どうしたことかアマゾンで不適切本として購入できなかったため先にこの著書を購読。
 川島氏の中国論は初めて読むのですが、晴れて大学の研究機関を退官し自由の身となり満を持しての思い切り鬱憤本でした。中国に過去20年間に40回、300日のフィールドワークの報告書でよくまとまっていました。
 「2018年は、中国が非人間的な『デジタル文化大革命』に突入した年だ」と断定し、「4億人の既得権者たる都市住民が、9億人の農民戸籍者たちから搾取しながら成長する現在の体制(中国共産党)を守るため、習近平が始めたデジタル文化大革命の恐ろしい本質」の最新情報が満載でした。
 毛沢東の「アナログ文化大革命」から中国研究を始めた私も、習近平の「デジタル文化大革命」が始まったと同じ認識をしています。私が中国を敬遠しはじめたのもこれによります。
 私の敬遠の理由はまず嫌な国なってしまい滞在していても息苦しさ感じてしまうからです。ことの始まりは2年前までクリスマスイルミネーションが街中に輝いていたのに、上から「西洋の祝いだから自粛」との通達一つで、国際都市上海からまったく光が消えてしまったことです。
 ついで、昨年アメリカの高速道路を車で走っている時、携帯電話に「中国領事館ですが重要な書類がありますのでサインしてください」とかかってきました。咄嗟にいたずら電話かも知れないが、それにしてもなんで私の携帯の電話番号を知っているのか不気味に思い用件も聞かずすぐに切りました。
 著者も「戸籍アパルトヘイト国家・中国の崩壊」を書いてからブラックリスト載ってしまったようで、名誉ではあるが再び中国に訪問することができなくなった。中国の空港の顔認識システムで拘束される可能性があるからだと記しています。
 「君子危うきに近寄らず(君子不近危)」です。

森伊蔵

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IMG_8738.jpeg ここ数年の独り酒は焼酎になっていまして、夜更けの書斎で静にゆっくり飲んでいます。
 ですのでJAL国際線の機内で森伊蔵を販売している時は必ず買って帰ってきます。
ここ数ヶ月のJALキャンペーンで、ファーストクラス、ビジネスクラス、グローバルクラブ限定で、75日前から在庫保証なし予約で受けつけていました。さっそく重厚な木箱に薩摩切子を思わせる赤いボトルの10年熟成「楽酔喜酒 森伊蔵」を購入しました。この販売方法は好みでありませんが、いまだに有限会社ということで、私へのお年玉として購入しました。
 かつてメキシコ産の極上テキーラを飲んだ時、度の強い通常のテキーラと全然違い、まろやかでうま味がありアルコールの度数も感じさせずに一気飲みしたことがあり、テキーラはこんなに美味い酒なのかと思いました。この時と同じように「楽酔喜酒 森伊蔵」も25度でしたが、いも焼酎の臭いもなく全く同じ味わいで澄んだ水を飲んでいる感覚です。
 まだ半分ほどありますので、江戸切子のグラスの注ぎ、人生をゆっくり楽酔喜酒しながら乱気流突入の2019年を起動させました。

一生元気

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1歳.jpeg アメリカにはそれぞれの民族風習により正月がいくつもあります。最近になってクリスマスも2つあることを知りました。12月25日が西方キリスト教のクリスマスで、1月7日が東方正教会(ギリシャ正教)のクリスマスに当たります。
 当地のダイナーや海鮮レストランはギリシャ人の店主が多く、1月になってもまだクリスマスデコレーションを飾っています。それぞれの民族文化の多様性「みんな違ってみんないい」。 
 さて、そこで日本の「一升餅」(誕生餅)の風習。かつて嬰児の成長が難しい頃、1歳の成長を目処に「一生健康」の通過儀礼として「こんなに元気に育った」というお披露目だったのでしょう。
 私はこれまで数回このお祝いを見ていますが、そのつど不思議に思うのは、強いて教えなくも1歳児が1キロ余の重い荷を背負うと、にわかに前に進みだすのは動物的な本能でないかということです。
 そのつど1歳児に生命力の神秘さを教えられています。

御来光

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2019hinode2.jpeg 年賀メールで御来光の画像が、二人の知人から送られてきました。
 インターネットも通じない九州の片田舎に帰省し、高台にある瑞穂之国の神社から撮った2019年の御来光です。素朴でのどかな海に照り輝く朝光、なんとも神々しく自然に手を合わせてしまいます。(月の裏側の闇を撮る前に先ず太陽を拝めよ)。
 「また見つかった、 
  何が、永遠が、
  海と溶け合う太陽が。」(ランボー)
IMG_8723.jpeg  もう一枚はテレビ画面からの転送された富士山からの御来光でした。富士には御来光がよく似合う。年末に上越新幹線から見納めてきましたが、それでも毎年この光厳の原風景が新年を幕開けとなります。
「この光は、やがてわが心に美しき花を咲かせ、わが命は、おののく如き喜びに満たされん」(天風)
 永遠なれ日の本の瑞穂国。
 

日本を取り戻せ

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81YKWomRE9L.jpeg 年頭の読書は「日本国紀」の副読本からはじめました。
 読むのは「まえがき」と「あとがき」だけの読者ですが、産経新聞出版でしたのでご祝儀買いでした。
 流行作家の百田さんはここにきて憂国の士に変身してきまして、当初に私が思っていた以上に真剣勝負で取り組んでいました。三島由紀夫が昭和と殉死した後、平成でさらに劣化した日本、このままでは消滅してしまうと、三島の憂国が百田さんに憑依したかのうように「憲法に身体をぶつけ」はじめました。
 今年は百田さんを応援して行きます。

迎 春

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               迎 春
afterfocus_1545876924261.jpeg     今年は平成のまとめと新元号の事始めになります。
     国際情勢は乱気流に突入し激しく揺れていますが、
     雲上は太陽が照り輝く青空です。
     空を見上げた猪の如くに、2019年も日々向上、
     積極一貫、猪突猛進して行きましょう。
     みなさまどうぞ素晴らしいお年をお迎えください。
     本年もよろしくご指導お願いいたします。
                       元旦

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