オタク唐(3)

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IMG_8433.jpeg オードリータン(唐鳳)は、典型的なオタクだったようです。24才でトランスジェンダーするまで、脳が女性なのに社会では男性として生きてきた疎外感から、「これまでバーチャルの社会で生活してきた」と言っています。まさに「天は二物を与えず」です。
 唐の思想は個人主義で無政府主義だという。理念としては「徹底的な透明性」(Radical Transparency)。唐には国境などないわけで、さらに人間には心だけあって性別もないようです。このオタク度に唸ってしまう。
 「徹底的な透明性」を追求した個人が政府を動かすというものです。これは中国共産党政府と真っ向から対峙するもので、彼らが震え上がる思想です。台湾から民主の狼煙です。
 台湾の人口は2300万強、九州より一回り小さく人口密度も世界で2か3位ですので、比較的デタ管理しやすいこともありますが、今回の武漢肺炎の対応には目を見張るものがありました。
 それには3つの要因があったと思います。まず台湾は中国共産党から直接の脅威を受けている緊張体制にあり、武漢肺炎を侵略と捉えたからです。それに前回のサーズ疫病対策からの反省が教訓となっています。さらにWHOの加盟をしていないことから、中国と癒着したWHOの情報に頼らずいち早く独自で情報収集し俊敏な対応したことです。
 その対応の武器になったのが、ITデジタルによるデタでした。ここでオードリー唐IT担当大臣が登場してきます。まず緊急対策のプラットホームを設け、マスクの配布ひとつにしてもアプリを作成し、市民がどこに行けば何枚購入できるかを、各個人の携帯電話に情報を流してパニック買いを防いで隣国に隙を与えませんでした。
 唐は「私は何もしていない。ただ正確なデタを提供しただけ」と言っています。もちろん一人では天才は生まれない、それをキャッチしフォローできる民衆がいます。市民は各自の携帯電話にアプリをダウンロードして情報通りに動きました。またデタにもとづき与野党が一致して動きました。
 私がたいへん感心したのは、一人の天才でなくこれを受け取れる市民側でした。台湾にはすでにITデジタル社会が定着していたことでした。
 さて、日本に目を転じますと、、(続)

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このページは、三休が2020年3月 5日 02:39に書いた記事です。

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