実践哲学

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 心身統一法の入門には「天風会独特の理入行入という方法」があり、哲理からの理入法と実践の行入法の二通りあると習ってきましたが、実際には行入しかありませんでした。
 哲理はあくまでも実践のための理論体系であり、哲理は実践することで初めて真価となります。いかに哲理に精通しても実践が伴わないことには宝の持ち腐れとなります。
 実践がないことには知識の範囲に留まってしまい、哲理は実践を通すことで智慧となります。人生でいざという時に真に役に立つのは智慧となります。実行、実行、実行です。
 プラナヤマ(活力吸収)法、統一体操、呼吸操錬はもとより実行です。哲理の基盤となすクンバハカ法も実践することで体得となり、積極心の養成、観念要素の更改も実行の積み重ねになります。宇宙霊と一体化をめざす天風式打坐(安定打坐)も実行となります。これらは日常生活のなかで容易に実践できるように工夫されています。
 大井満先生は「一日行わざるは、一日遠ざかる」と、理屈をこねるよりまず実行としていました。天風師は「東京に向かって歩きはじめればいつかは辿り着けるが、歩き出さなければいつまでも同じ場所にいることになる」言われていました。
 このあたり曹洞宗の只管打坐のひたすら打坐の行入と通ずるものがありますが、10月のエッセーにも書きましたように、天風式打坐のひたすらは、長さでなくブザー音の途切れた刹那に無心の境地へ入る練習の繰り返しとなります。そして数分の打坐法を継続することを教示しています。
 哲理だけでしたら卓上で自習できますが、実践法の基本となりますとやはり日曜行修や修練会で補導してもらう必要があると思います。DVDやCDよる指導法もありますが、どうしても自己流になってしまうので基本だけは行修会がお勧めになります。
 

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このページは、三休が2018年11月 1日 02:01に書いた記事です。

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