天風会との出会い

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 こんなユニークで面白い天風会に入会文は初めてでしたので、本人に許可を得て紹介させてもらいました。

 「天風会との出会いー有り難いご縁に感謝合掌ー」
                     石崎 孝雄
 私が中村天風先生の名前を知ったのは、平成21年1月です。私に中村天風先生を教えてくれたのは、私が県警察本部生活安全部特別捜査班で勤務をしていた時にある事件を捜査して逮捕した被疑者(天涯孤独で5年前に自宅で病死)でした。
 事件のことを調べるのは当然ですが、被疑者(以降Aと称する)と胸襟を開いて話をするには、心と心が繫がる、意思が通じる切っ掛けが必要なのです。私は、Aが昔、古本屋をやっていたので、お勧めの本はないかいと尋ねたところ、うーんと一息ついて、「ひろさちやの本は面白いよ」と教えたくれたのです。
 私は、帰宅した夜、父に「ひろさちや」の本を借りてくるように頼み、翌日、地元の図書館に行ってもらい、1冊だけあった、ひろさちやの本「阿闍世王物語」を借りてきてもらい、感動のあまり二晩で読み終えたのです。
 そして、Aに「ひろさちや」の本、面白かったよ。次にお勧めの本は、ナニ。と尋ねたのです。するとAは、私が、ひろさちやの本を読んだのが嬉しかったらしく、即座にホントは、ひろさちやは、2番なんだ。1番は、もっとすごい人の本なんだけど言えないと言うのです。 私、「なんで言えないんだ」。
 A、「1番の人の名を言えない、逮捕されている自分が言うことがその人に申し訳ない、その人に恥をかかせることになる」と本当に恥ずかしそうに言うのです。私は、Aがそこまで言うのならば、益々、聞きたくなり、「喉まで出かかっている、吐いてスッキリしろ、言いたのだろう、言わないと後悔するぞ」と迫ったところ、
 Aは、「中村天風という人の本、1冊、1万はするよ、でも感動するよ」と教えてくれたのです。 それで、私は、その夜、ネットで中村天風先生を調べて、先生の偉大な稀な人生に驚愕し心臓をバクバクさせながら、1冊1万円する中村天風3部作(日本経営合理化協会)、合計3万円を買い求めたのです。(3万円の出費にも心臓がバクバク) 数日後に本が手元にきて、これまた、心臓を躍らせて目から鱗で一気に読み進み、Aに「中村天風の名を言えなかった気持ち、良くわかるよ」と言いながら、お礼の言葉を伝えたのです。
 それから、20日ほどしてAの調べが終了して、別の事件捜査に取り掛かったのです。それは平成21年2月でした。私は、Aに教えてもらった中村天風先生の大ファンになり、平成21年3月に天風会館に赴き能力開発講座に参加し天風会員になり現在に至っております。
 私は、逮捕して取り調べる相手には一番最初に必ず、「俺とお前は、紙一重、人生一歩違えば、お前が刑事、俺が被疑者」と話すのです。
 私の信条は、上から目線ではなく、同等。平等。そのお蔭で為になること、勉強になることが沢山ありました。浅学非才の私は、「ひろさちや」、「中村天風」、この両名の方をAに教えてもらうまで、知らないのです。
 数々の被疑者から、作家、小説、映画、料理、名所旧跡、色々な趣味等を教えてもらっていますが、最大の宝物がこの出会いです。私の後半の人生に光を当ててくれたのはAです。 Aにもう一度、お礼を言いたかったのですが、現職中は、憚られるので、私が60歳で退職した平成27年3月の直後4月にAの自宅(私の家から80キロ)に妻と一緒にお礼に伺ったところ、2回とも留守なので、私の元職場の名刺の裏に「あなたに中村天風先生を教えてもらい、私の人生は変わりました。ありがとうございました。感謝、合掌です」と携帯電話番号もメモ書きして帰り道につきました。
 すると30分ほどしてAから電話があり、お礼の言葉を告げたのです。会話をしたのは、これが最後でした。そして、歳月が流れ、令和元年、県警察本部鑑識課から私の携帯電話に連絡があり、「石崎さんの名刺を持っている、Aが自宅で亡くなったのです。 名刺の裏に書いてある文章の説明をしてほしい」と言うので、その経緯を話しました。
 私は、Aと出会ったことから、今の私があるのです。そして、Aが大切に私の名刺を持ってくれていたことに感謝です。Aは、中村天風を石崎に教えて良かったと思っていたと確信しています。
 ご冥福を心からお祈りいたします。 有り難いご縁に感謝合掌。 天風会との出会いに重ねて感謝合掌。

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このページは、三休が2025年12月 2日 21:38に書いた記事です。

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