新しい元気

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 スカイツリーが来年5月22日にグランドオープンと決まった。
634メートルのタワーから眺める景色の中で、一番人気は富士山、2位が東京タワー、3位が東京湾だという。おそらく荘厳な富士山が水平の視野で遠望できるのだろう。一度眺めてみたいものです。

 最新の叡智と技術の枠を結集し、大震災にもめげないデジタル・タワーが完成の果てに見えたものが古からの富士山だったとは、なにやらゆかしだ。富士見塔とでもネーミングすれはよかった。
 私のお気に入りの俳句に「雪いだき 富士はやっぱし 不二の山」という駄作があるのですが、日本に帰り富士を見るたびこの句が口からでてしまう。
 いま富士山の国が、戦後最大の国難から立ち上がろうとしています。
 この折に「先送りできない日本」
第二の焼け跡からの再出発=池上彰著(角川新書)と「日本復興計画」大前研一著(文藝春秋)を拝読した。両著書に共通していたことは、日本の衰退は東北大地震から始まったのでなく、すでに失われた20年前から始まっており、これまでに問題を先送りしてきた累積が、東日本大震災のガレキの山に象徴されているとしています。

 池上氏は日本が先送りして来た問題点を、例によってやさしく解説して「もう待ったなしの日本」という啓蒙書になっています。
 大前氏は原子力専門家から外資の企業コンサルタント社を経て「平成維新の会」を設立し、日本国の設計ビジョンを提言しています。今回の原発事故では水を得た魚の如く輝かしい言論活動を展開し、いち早く対策と方向性を提起したことに敬意を表したい。本の内容はユーチューブですでに語られてますが、第1章、これで原子力の時代は終わった、第2章、三分の二に縮小する生活、第3章、日本復興計画となってます。
3章の終りに「政治家に頼ってはいけない。政府に頼ってもいけない。国がなにもしてくれないことは、すでに明らかだ。自分自身だけが頼みの綱と覚悟を決める。そうしなければ、この日本も元気になりえず、復興もありえない」と、結んでいます。
 大前氏らしい突っ放したきつい結びですが、究極において自分を守るは自分でしかないので、その通りだと考えます。たとえ国の援助はあるにしても、国に頼る前に自助努力なしに復興はありえない。先ずは心の復興となります。

 待ったなしの日本、国民が心を結集して立ち向かえば、必ずや復興されることだろう。

   晴れてよし 曇りてもよし 富士の山 (天風)

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このページは、三休が2011年6月 9日 01:51に書いた記事です。

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