2017年12月アーカイブ

ゆく年、くる年

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I12:31.jpeg 今年の締めは富士山にしました。
 先日25日に慌ただしく成田空港から上海へクリスマスの様子を見に出かけてきました(上海のクリスマスの様子は来年に持ち越しです)。
 この日は運良く快晴でJAL機の窓側席から荘厳な富士を撮ることができました。来年4月に我が婿殿が、富士周辺170キロのウルトラレースにエントリーするのでその応援でまた富士と再会となります。
ゆく年、くる年、2017年ありがとう! 2018年よろしく!
 どうぞ、みな様もよいお年をお迎えください。
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羽生善治論

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12:24.jpeg 27日の夕刻に零下7度のニューヨークに帰ってきました。
 旅慣れを自称し時差や季節差に直ぐに順応できるのだが、今回は初めて体温差に悩まされた。ホテルの室内や外出時にも、いったい今の自分は寒いのか暑いのかわからなくなり、その度に服を脱いだり厚着なったりしていた。もしかすると体内時計が老朽化してきたのかも知れない。
 機上では今年のアカデミィー賞最有力候補とされる戦争映画「ダンケルク」と最新作「セブンシスターズ」、007の女性版「アトミック・ブロンド」を観ただけで、後は持参した本が面白くてそちらを読んでいた。
 神武以来の天才棋士と称された加藤一二三氏が書いた、史上初の永世七冠「羽生善治論」--天才とは何かー、という天才が天才を書いた天才論。ここに書かれた天才の定義が面白い。天才とは;
 *無から有を生み出すことのできる人。
 *研ぎ澄まされた直感。羽生曰く「直感の7割は正しい」。その上で「長考を苦にせず、それを楽しむ」。
 *努力したからといって、必ずしも成果が出るわけでない。「努力の量と勝負の結果は別」。
 *劣等感がない。同時に挫折もない。
 以上。言われてみれば当り前だが、これが天の才で、凡には直感と長考が両立しないわけです。

冬至

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IMG_6536.jpeg 我が街もクリスマスソングが流れて心を暖かくさせてくれています。おかしな話しですが、今年トランプ大統領になってから「ハッピーホリデイー」でなく、「メリークリスマス」とオープンに言えるようになりました。
 我が街はニューヨークの郊外にあり、多少富裕なユダヤ人がたくさん住んでいますが、彼らはクリスマスを祝いません。クリスマスライトの飾り付けのない家は暗いのですぐにわかります(我が家は多神教で何でも飾ります)。彼らはクリスマスの頃に「ハヌカ」を祝います。「ハヌカ」はエルサレム神殿の奪回して、異教徒によって汚された神殿の清める祭りで「光の祭り」とも呼ばれています。
 これもつい先日トランプがエルサレムをイスラエルの首都と承認したことで盛り上がっています。上の写真の正面はイエス・キリストが馬小屋で誕生とクリスマスツリーで、右横に熊手を逆さに立てたような9本のロウソク立ては、ユダヤ人の祝い6日目になります。ロウソクを1日1本立て9本並ぶとお祭りが終わります。
 これは私の神話仮説ですが、キリストは夜が最も長い冬至の日に、光の来復「光の子」として生まれたとされたのだろう。また「ハヌカ」もやはり冬至の光再生の祭りだったと推測します。日本では天照大神が岩戸に隠れられて出てきたのが冬至だったかと考えています。つまり太陽神の再生の日です。本来、冬至は「一陽来復」で1年の始まりでした。
 私も冬至に合わせて岩戸から日本へ出かけてきます^^;

初雪

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IMG_6500.jpeg 当地は今シーズンの初雪となりました。積雪7センチの予報で、待ってましたとばかりにたくさんの小型除雪トラックが街中を走り回っています。彼らの責務と稼ぎ時なのです。
 写真はEUの中心に位置するチューリッヒ空港で、スマートホンで自撮りしている雪だるまです。この空港の面白いのは到着ゲートからメインターミナルに移動する無人電車に乗ると、数分の移動の間にカウベルのガラン、ガランという音とともに、牛がモゥ〜、モゥ〜と鳴くのが聴こえてきて、乗客の微笑みが見られます。この録音だけでスイス人は帰郷したほっとした思いが、旅人にはいよいよアルプスの国に来たことをイメージさせます。もし、これが成田空港での数分だったら、琴の音にさくら、さくらになるのだろうか。

IMG_6524.jpeg おらが街の駅前にクリスマスツリーのライトが灯りました。昨年は消えたライトが目立ちましたが、今年は見事に満開です。当地はクリスマスシーズンが一番美しい時でして、いよいムードが盛り上がってきました。我が家は近所付き合いで今週末に飾り付けをします。
IMG_6280.jpeg 左横のクリスマス・シンギング・ツリーは、チューリッヒ商店街に飾られたもので、ツリーが舞台装置になっていて合唱団が体を左右に揺らしながらクリスマスソング歌っていました。先日、幸運にも初日の灯火式を見る事ができました。彼らの第一曲が、"what a wonderful world" でした;


I see trees of green, red roses too
I see them bloom for me and you
And I think to myself what a wonderful world

t_dsnkhnb25gl8uceedvjg.jpg 10月22日付けのブロクで、いま中国で社会問題になっているのがレンタル自転車の使い捨て。街中の道端いたる所に乗り捨てられてゴミ山になっている。一時は刷新ビジネスともてはやされたがすぐにこのザマで、ハードが最新でもソフト・メンタルが着いて行ってないのがこの国の問題と書きました。
 果たせるかな、重慶市でレンタル自転車の「悟空単車」が倒産。ついで「町町単車」と「3Vバイク」が倒産、11月に入って「酷騎単車」と「小藍単車」と「小鳴単車」が倒産です。
 業界最大手の「摩拝単車」と、2位の「北京拝克洛克科技」が、市場シェアは95%を占め、残り5%を20社が争い、昨年は市場に約200万台の自転車を投じた。今年は10倍の約2000万台が投入する見通しだった。新商売が儲かると思うと蜂の巣を突いたように、誰もが闇雲に参入するこの拝金主義の結果、わずか2年で各都市に200万台のゴミの山です。
 どうでもいいことで「あっしには関わりのないことでござんす」が、いつまでもガサツな拝金主義に付き合わされると疲れてしまうわけです。

51m9Jb+-RrL._SX298_BO1,204,203,200_.jpeg 「チャーズ」を読み終えた勢いで、本間典子著「流転の子」の450ページの大作を読んでしまった。「流転の子」は「流転の王妃」満州国愛新覚羅浩の次女「嫮生(こせい)」の半生(現在77歳)を描いたノンフィクションです。 
 同時期に「チャーズ」の遠藤誉女史は、7歳で長春市から一市民として脱出、嫮生は5歳で長春市から満州族皇紀として逃亡でした。よりによって同じ運命の少女ストーリーを読んでしまった。どちらも敗戦動乱の地獄を見ていました。
 私の中国研究は1966年の文化大革命から始まっていましたが、どうやら満州国まで遡ることが必要ようです。ここまで遡ると今の中国がより深く見えてきました。
 かなり専門分野になりますので本はお薦めしませんが、著書は「真心に国境はない」として「日中友好」にスポットを集中させていました。それはその通りなのですが、中国認識の薄さで「漢族」と「満族」の相剋の論及がなく、満族が漢族として生き長らえる葛藤と屈辱の素描がない。そのため著書には一行も書いていない一番大切な本質が抜け落ちていました。著者はたぶん無意識ですが、この本は漢族に滅ぼされた満族滅亡の鎮魂の書でした。
 嫮生が中国に残らず日本人との結婚を選択したことで愛新覚羅皇帝一族は途絶えます。もし、著者が清王朝と満州族滅亡のレクイエムを意識して書かれたら一級の名著になりました。若い著者にそこまで要求しても無理なことで、すでに優れた力作に敬意を表しますが、欲目として惜しい名著でした。

IMG_6520.jpeg 中国時事評論家の分析の浅さに飽きて、もう一度ゼロから勉強し直すために遠藤誉女史の中国論を読みはじめた。これまで、またこれからも朝日新聞と岩波書店出版の中国関連の書籍は敬遠してきたが、遠藤誉女史は例外としています。
 中国国民党との内戦で中国共産党による満州長春市の兵糧攻めで30万の市民が餓死した史実を知っていたが、これほどまでの地獄だったとは、。女史は「仇をとる気持ちでチャーズを書いた」という怨念の一級資料の墓標でして、よく朝日がこれを出版したものです。
 この敗戦からの中国、朝鮮民族の反日感情の根深さに深い溜息です。また「第六章、朝鮮戦争勃発」は、今の半島をめぐる国際環境と類似していて鳥肌がたつほどよく理解できます。
 長春包囲の時に毛沢東は「長春を死滅たらしめよ」とあり「誰が人民を食べさせるかを人民に知らしめること。人民は自分を食べさせてくれる側につく」と指示をだしました。この大原則はそのまま今も引き継がれ「中国共産党が統治しているからこそ中国は豊かになったのだ。だから中国共産党につけ」となっています。そして今になっても権力闘争を引き継ぎ、保身のために密告、裏切り、批判を繰り返しています。ですから人民は明日の夢より今日の飯「夢より饅頭」夢は食えず腹の足しにならないからです。遠藤女史はこのことを腹の底からわかっている希少で貴重な中国研究家です。その女史が「一帶一路」の中国之夢(野望)に、日本は関わるなと警鐘しています。12月の勉強にと思いまた女史の著書3冊を追加購入しました。

新嘗祭

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IMG_6517.jpeg 2017年のボジョレー・ヌーボで乾盃して12月を始めることにします!
 フランス新嘗祭のボジョレー・ヌーボが解禁になると、会社の人に今年の慰労をこめて贈ることにしています。今年ワインは悪天候と高温により「希少かつ芳醇」とのことです。毎年似たようなキャッチ・フレーズですが鮮度があります。鮮度だけが売りですので年が明けてしまうと泡の抜けたワイン?のようで、飲む気が失せるから不思議です。
 数年前まではクリスマスの出荷を終えると今年も一段落で、新嘗祭の乾盃をして後はゆっくりコーヒーを飲んで過ごすのですが、ここ数年はアマゾンを始めとしたネット通販のプレゼント注文が急増して、クリスマス直前まで忙しい日々になっています。来週からの2週間がピークでして、サンタクロースの気分になって感謝の悲鳴というところです。
 まぁ、この山を越えますと冬至の日本となっていますので、今年もあと一息です。

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