2015年12月アーカイブ

光の家

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 当地はクリスマスの余韻のうちに新年を迎えようとしています。
 今日の日本の株価は108円高で、ゆく年くる年の除夜の鐘の数になりました。
今年もいろいろありましたが、除夜の鐘の音とともに消えて行きます。
   せっかれて 年忘れする 機嫌かな (芭蕉)

 本ブログも今年最後の更新となります。
2016年に向い「天風オンライン」も模様変え中です。ブログの上の羊も申年へ行く年サル年です。
 札幌に住む本サイトの管理人さんご苦労様でした。来年もよろしく。
 どうぞみな様もよい2016年のお迎えください。

サンタが街にやってくる

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s-img094.png  Christmas eve.

 今年のクリスマスイブは気温22度。午後から雨があがり38年ぶりの満月が見られましたが、考えたらクリスマスのシンボルは星でした。せっかくの満月も今夜ばかりはご遠慮ねがう。
 サンタクロースがこの温暖でクロースを脱ぎ捨て赤いTシャツになり汗をかきながら子供たちにプレゼントを配っていました。サンタに大人のプレゼントを尋ねたら、「新記録の温暖だよ」と返ってきた。
 クリスマスには、幼稚園児の時に受けた2つのトラウマがあります。クリスマスにサンタクロースが幼稚園にきてプレゼントをもらった記憶が消えず、いまだにサンタクロースは実在すると想っていること。
 I saw Mammy Kissing Santa Claus〜 ママがサンタにキスしてた。
 それとイエスキリストの誕生劇でカラスを演じ、台詞は「あの星の下にイエス様がお生まれになった。そうだ僕達も行ってみよう〜カア〜カア〜カア〜」だけ。イエスになれない無念さ、せめて東方からの3人の予言者になりたかった(>_<)。クリスマスになるといまだにカラスの台詞を繰り返している。三つ子の魂おそるべし(
ーー#)
 イブの夜はクリスマスソングを聞きながらドライブして郊外のイルミネーションを見て回るのを楽しみにしています。きれいに飾り付けている家は幸せな家庭なのだろうと思う。コミュニティによっては、サンタが道に迷わぬように路の両側にローソクのランタンを長々と並べているところもあり、そこはヘッドライトを消して通り過ぎています(かつては飾りつけのない暗い家はユダヤ人の家でした)。
 私の好きなよきアメリカです。それにクリスマスソングが心を暖めてくれます。キリスト教はいい文明を創りあげてきました。

image2 03-51-23.jpeg    (追記:やはり実在!工場の総経理から証拠写真が送られてきました)

メリークリスマス

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DSC_0119.jpeg                                                   (NYロックフェラーセンターのクリスマスツリー)

  Merry Christmas !

 ネットのE-cardに押されクリスマスカードがさらに激減。さみしい限りですが、私もE-cardを使用ですから、もう諦めの境地です。
 それにいつ頃から「メリークリスマス」と言わずに、「ハッピーホリデー」「シーズングリーティング」と挨拶するようになったのだろう。これはアメリカが変質し始めた時期と重なるのではないかと思う。
 アメリカは民族のるつぼと言われるように、それぞれの民族がそれぞれの神を持ち寄り、この国は単にキリスト教国ではないという事です。「メリークリスマス」は、キリスト教徒向け挨拶で、違う神を信じる者にとりそれはないだろうというわけです。
 このあたり一神教の器量の狭さでして、そのてん多神教はなんの神でも崇めてしまいます。信仰の自由が保障されているとはいえ神々の共存にはいい加減な寛容さが必要です。

 今年のクリスマスは38年ぶりの満月。トナカイのソリに乗ったサンタが月面に映しださればファンタジーなのだが、なんと22度の暖冬で雨の予報です。例年なら雨でなく雪になってホワイト・クリスマスのムードを盛り上がるのに観測史上初の温暖です。毎日が香港なみの暖かさに、芭蕉もさぞ驚いていることでしょう。  
  雪と雪 今宵師走の 名月か(芭蕉)

元気サイト工事中につき

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4156RZWG11L.jpeg 来年度に向かい「元気ブログ」を、新しいサイトに移行中でして、ただいま管理人が頑張ってやってくれています(お疲れさま)。アクセスに何か不具合がありました時は、ご了承のほど。

 サイトが工事中なので更新をやめて、岡潔著「日本の心」(日本図書センター刊)を読書中。本著は岡潔氏の代表的な論文を収録でして他の著書と重複していますが、再読にはもってこいとなっています。
 「すみれの言葉」「湖底の故郷」「情緒」「かぼちゃの生いたち」「六十年後の日本」など、明治生まれの天才数学者の頭脳からこぼれる詩的思索は、難解ですがそれなりに心打たれています。それに今日でも鮮度を失っていないし、最近の課題になっています日本国憲法の改正にも示唆を与えています。
 さらに読書を進めようとネットを検索しましたら、多くの著書が絶版になっていまして、「神々の花園」講談社現代新書などは、古本価格で28000円から58000円の値がついていました。さすが岡潔氏ですがちょっと手がでません。1969年の出版なので、実家の本棚を探してみましたがありませんでした(保存版にしておくべきでした)。
 岡潔氏の数多くの奇行のなかに、電車に乗ると人目を気にせず靴を脱いで正座し、子供のように車窓から外の景色を見続けていたそうです。
 「小さな子に花の美しさがよくわからないのは、頭の、美しさのわかる部分がまだよく発育していないためではなく、心をその花に注ぐ力が弱いからである。こころを花に集めることができさえすれば、大自然の真智はその心の上に働いて、その子にはその花の美しいことがわかるのです」と、頭脳教育の前に心(情緒)の発育を重視しています。論文に時おりサン・テグジュペリの「星の王子さま」が登場してくることも泣ける(>_<)
 もっとも私のように頭脳教育を飛ばしてしまい、情緒だけで育ったのも困ったものですが、ともあれ私の芭蕉好きは、知らぬ間におか氏の影響を受けていたようです。
 「山路きて なにやらおかし すみれ草」

EUのテロ対策

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IMG_1772.jpeg              (ロンドン空港のクリスマス)
 パリの無差別テロ事件の10日後にギリシャ旅行でしたので、家族と知人に心配されましたが、ぶれずに予定通り決行。

 今回のテロ主犯格がシリア難民にまぎれてギリシャからフランスに侵入したとの情報があり、さぞや通関が厳しいものと覚悟していました。それが入出国ともパスポートを見ただけで荷物検査もなく、ほぼスルー状態でしたので呆気にとられてしまった。こんなセキュリティーで大丈夫かいなと、こちらが心配になりました。
 今回は往復ともブリティッシュ航空で飛び、ロンドン・ヒースロー空港を経由してギリシャに入出国でしたので、推察するにヒースロー空港を経由した時点で、イギリスがギリシャに代わり(信用せず)にセキュリティー・チェックをしていたのでしょう。
 ヒースロー空港で国際線ターミナルからEUターミナルに乗り換えるため移動する約20分間に、パスポートと手荷物検査のセキュリティーチェックが3回ありました。さすが情報に敏感なイギリスでして、空港のチェック・システムの自動化、監視カメラ、応対のサービスは世界一でないかと思います。
 通常この3回のチェックをクリアすればよいのですが、私は乗客名が外国籍で、しかもギリシャからロンドンを経由してニューヨーク行きでしたのでマークされたようです。帰りのフライトでEU線ターミナルから国際線ターミナルまで3回のチェックをクリアした後、私だけ搭乗直前にゲートで抜き打ち検査されました。
 満員の乗客名簿をのぞくと、私を含め3人がリストアップされていました。手荷物検査は紳士的で丁寧な対応でしたが、天井に監視カメラが取り付けられていて嫌な気分でした。まぁいい経験でしたが、テロ水際対策はここまでチェックしないと安全が確保されないのでしょう。
アングロサクソンのシステムの巧みさに感心させられます。おおいにやってもらい、日本も参考にしてもらいたい。
 このように情報に機敏なイギリスなのに、なんで中国に対して甘いのか理解できないところです。超親中オズボン財務大臣などチベットまで行き中国自治は安定とヨイショです。アヘン戦争の贖罪感からか、それとも安全より先ずはお金ということなのか、、、

古代アテネ

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IMG_1801.jpeg エーゲ海上空からアテネに入る。
 ギリシャが経済危機により欧州連合(EU)からの離脱があるのか、その感触を肌で感じてみたかったわけです。わずか3日間の滞在で何がわかるかと言われてしまえばそれまでですが、そこは17歳からの海外浪人で研ぎ澄ました直感で、離脱はないと見ました。
 直感ですから間違うこともありですが、これからも経済危機は周期的に起きると思うが、そのつどEUに留まる選択をし、EU側もそれを容認するでしょう。
 パルテノン神殿の門前町とでもいうのか、古代アテネの中心地であった「アゴラ」(人が集まる広場)の廃墟を散策しました。かつてここで古代民主主義が萌芽し、ソクラテス、プラトン、アリストテレスの古代哲学と知性が生まれてきました。こうした精神は西洋文明の源流であり西洋文化はこの遺伝子を引き継いでいます。
 それにEUが統合する背骨に、古代ギリシャ、大ローマ帝国の歴史は、西洋文明のアイデンティティーとして必要な絆であります。イタリアの東ローマ正教会とルンサンス、フランスの自由、平等、博愛のルーツ、ドイツ哲学のデカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェ、マルクスなどの系列もギリシャ哲学が知性と自主性を与え、物理や数学もこの地に端を発しています。
 ですから現地に立つてみると、経済力のないギリシャを無理して
でもEUの枠組みに組み入れたことも、経済危機に欧州安定化機構が忍耐強く金融支援することも納得が行きます。その一方でエーゲ海の東側に位置するトルコのEU加盟をいまだに先き延ばしているのことも、西洋の歴史はギリシャとローマの地中海時代から始まるという認識なのでしょう。 
DSC05796.jpeg そうした意味からしても紀元前7世紀頃から紀元前1世紀に栄えた古代アゴラの廃墟は、今日に至ってもギリシャの生きた欧州遺産となっています。

アテネにて

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DSC05753.jpeg   「ギリシャは東洋の永遠の敵である。
      しかし、またしても心ひかれる」(芥川龍之介)
                      
 私はヨーロッパを見るとき欧州連合(EU)の政治や経済面としてではなく、西洋という文化的な見方をしてしまう。
 日本の戦前の教養人と戦後の知識人とを仕分けしますと、前者は西洋文化の素養を背骨とし、後者はアメリカナイズとなります。アメリカナイズされて育った私は、ヨーロッパを旅すると、その文化と知性の重厚さに溜め息が漏れ、その反動としてたまらなく日本文化が恋しくなっています。
 ギリシャ神話に馴染めず、ギリシャ彫刻に違和感を感じ、石材建築も好みに合わないのだが、高さ70メートルほどの古代ギリシャの聖域・アクロポリスを見上げると紀元前5世紀のパルテノン神殿、エレクティオン神殿の石柱の重みに圧倒されてしまう。そして西洋文化と東洋文化の違いに立ち眩らみ、気付け薬として岡倉天心の「東洋の覚醒」などを読み返したりしています。
 今回はどうしたことか学生時代に読んだ天才数学者の岡潔氏の著書を無性に読みたくなり「春宵十話」「春風夏雨」「日本のこころ」「情緒と日本人」を取り寄せて熟読しています。かつて初版を貪り読んだ若さと違い、私も岡潔氏が著した頃の齢となったためか、氏のもつ文化の香り、素養と憂国が、静かに心に染み入ってくるようになっていました。
 2015年は岡潔氏の著書で締めようと決めました。

北京の落日

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2536198i.jpeg                  (ドラゴンボールから)
 またまた中国の環境汚染について書きます。何度でも書きます。

 
北京、天津、河北省、山東省などの地域に7日から10日かけて初めて大気汚染で最も深刻な赤色警報がでました。北京は大気汚染度ランキングで7位といいますから、その上位ランクはどんな様子なのだろう。
 赤色警報は4段階の最高位の危険水準になります。
北京市全域で注意勧告緊急対策を実施し、小中学校や幼稚園の休校。扉や窓枠の隙き間に目張し、室内の空気清浄機を全開の指示、8日から車ナンバープレートの末尾の数字が偶数か奇数か分け走行を隔日制限し、車の数を半分程度まで減らす処置も始まっています(でも富裕層は奇数と偶数のプレートの車を2台所有して毎日取りかえて走行「上に政策あれば下に対策あり」)。いずれも目先の対策だけで解決策でない。
 今年も大気汚染対策はかけ声だけでまったく改善されず、問題解決は吹く風まかせです。その風にのり日本の大気も影響を受けています。
 この大気汚染で道路交通警察の平均寿命は47才ということですが、タクシー運転手もそれに遠からずと思います。老百姓(人民)の生存権など顧みず、(歴史を直視すれば)これまでも党が推進した大躍進と文化大革命で餓死者3600万人をだし、天安門事件では党の人民解放軍が人民を数万人殺害し、今度は環境汚染です。これが一番大きな潜在的な問題です。そして老百姓が呼吸するという最低限の生存権を主張すれば拘束です。この汚染で一つだけいいことは天安門の毛沢東の肖像写真が霞む効果です。
 やはり優先順位の設定が間違っています。臭いものに蓋をする小手先対策の時期はもう過ぎています。覇権外交、札ビラ外交の前に、老百姓の小康生活のために抜本的な緊急対策が必要になっています。

 (P.S.またこれで隣国からの不正アクセスが急増することだろうが、惻隠の情として書かずにいられない)

天寿と寿命

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41X8chLg45L.jpeg   「日本的情緒の中から生まれてきて、その通りに行為し、
    またそこへ帰って行く」(岡潔)

 私が17歳の時に出会い、その後の人生に大きな影響を与えた長野の恩人(行年92歳)を、お送りしてきました。火葬場に向かうマイクロバスのなかで、冥福を祈りながら天寿と寿命について考えてしまった。
 人生にはさまざまな形の死があり、幾つで逝かれても諦めきれないのが尊い命、その人に与えられた寿命です。恩人は15歳で満州に渡り、招集されてベトナムと雲南に出兵し、もしそこで戦死したとしても寿命だったし、58歳の時に大病を患い死亡しても寿命でした。
 天寿は天から与えられた命を全うすることです。尊い命がしだいに萎えてゆき、本人も周りの者も、天命を受け入れて逝かれる死に方です。ですから葬儀も哀悼の涙はなく静かな鎮魂でした。告別式にたくさんの方が焼香にきましたが、みな静かに惜別していました。
 最晩年に「こんなふうに寝ているだけになっても、生きているだけで結構楽しいんだよ」と話していたそうです。
大往生という大袈裟なものでありませんが、天寿を全うしました。こうした死をみますと、今のご時勢90歳越えの天寿生計が必要なっているのかなと思えてきました。90歳越えまで元気でいたいものです。
 葬儀の翌日に友人から曾野綾子著「出会いの神秘」
=その時、輝いていた人々=をいただきました。横帶に「私に人生で本当に重大な使命を教えてくれた人は、ごく普通の姿をしていた」とありましたが、私の恩人もその時42歳で輝いていましたが、ごく普通の姿をしていました。
                         合掌 

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