2012年8月アーカイブ

「残書」お見舞い

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IMG_0430.jpeg 残暑お見舞い申し上げます。
 29日の早朝にコンピューターを立ち上げ、読売のサイトを見ると、赤帯に書かれた
TOPニュースが、「マグニチュード9級の南海トラフ巨大地震、死者32万人、倒壊2368棟」とあったので、エッ!またかとすっ飛び起きてしまった。即、内容を読むと、千年に一回の最悪被害を想定し、浸水域は東日本大震災の1.8倍とのシュミレーションの公表試算だった。ったく(ーー#)
 そうしたら今日は富士山の樹海でコウモリの大群が異常行動、地震計の振幅がふり切れているのは震災の前兆かとのニュース。毎日こうしたニュースではたまったものでない。

 この政治の空白、デフレ経済、領土問題の時期に、こうした愚算を公表する日本政府やマスコミはどうなっているのですかな。何を狙っているのだろうか。解散ムードの政治や、領土問題から国民の目をそらすためなのか。
 こうしたシュミレーションの試算は必要としても、東日本大震災で想定外を批判されたことで、地震研究機関は今度は千年に一回の最悪事態を想定内としてきた。こうすれば何が起ころうと責任を回避できるわけで、ちょうど外科医が患者を手術する前に、もしもの時の責任回避のために家族に最悪の事態を説明して同意のサインをさせるようなもので、お役人や学者がよくやる、「熱さにこりてナマスを吹く」手法だ。
 第一その前に大津波どころか、このままの日本の現状では、国家自体が沈没して千年もつのかもわからない。最悪事態の想像など心を暗くするだけでよくないのだが、こうしたシュミレーションの愚算を見るにつけ、拙書の「心を建て直す」を、もう少し世間に紹介したいという思いがつのります。惜しくも今は「残書お見舞い」といったころです。
 ここらで3刷のために何かを仕掛けてみたく考えていますが、何かいいアイデアはないものか教えてください。どう仕掛けたらいいのか、今「生きる悪知恵」西原理恵子著を、笑いながら読んでいます。斉藤一人の女性版ですが、うまいネ?、ベストセラーになるわけです。

 そんなことで明日から9月です、朝晩に虫の音が聞こえてきました。9月もよい月にして行きましょう。

(上の写真は上越新幹線から大宮付近で遠望した夕焼けの富士)

シャープの凋落

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IMG_0308.jpeg 電卓メーカーとしてのシャープ社は、小社の創業以来よき先生であり競合会社でした。かって小社が新入幕としてアメリカ市場に参入した時に、西の横綱シャープの胸を借りて鍛えられ、多くのマーケット手法を学んできました。
 堅実な大阪企業でして、工場出しの価格からさらに5セントを値切るのに一日中かけて粘り続け、下請け泣かせの会社でした。経費節約も徹底していて、全盛の時でさえも従業員にクリップの使用を禁止して、ホッチキスの使かわせていたほどでした。私にはここまでで徹底できませんが、こうしたシャープの経営姿勢を尊敬してきました。
 そのシャープが4年前に過去最高益を出し、株価も2000円台でしたのに、今年の連結決済で3760億円の赤字を計上し、来年度の予測も2500億円の赤字になっています。株価も200円に落ちて、銀行からつなぎ融資660億円、さらに2000億円規模の追加融資を申請する凋落となっています。
 経営再建策として、海外工場の売却、希望退職者を募り、8000人のリストラで、人件費と固定費の削減をやっていますが、どうなることかです。今や再建の命運はアップル社の生産工場である台湾企業の鴻海(ホンハイ)社の匙加減ひとつで、もはや「目のつけどころがシャープでなくホンハイ」となっています。
 これほど堅実な会社が、経営環境の変化に対応できずに、短期間にここまで凋落してしまうなど誰が想像したでしょうか。ライバル社とはいえ、私と競ってきたたちは今どうしてるかと思うと胸が痛みます。
 私には「竹島」の政治問題よりも、サムソン(三星)社の大躍進の方がよほど脅威に映ります。まぁ、そのサムソンも今がピークでこれからどうなるかわかりませんが、一人勝ちはけしてよいことでありません。シャープを手玉に取ったホンハイと昇龍のサムソンの世界戦略の第二ランドがすでに展開されています。さて、どうなることかやら、、
(上記の写真はUndo/Redo機能付き次世代電卓、ポスト・シャープ機種になるもので、先生に恩返しです。)

台湾海峡

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IMG_0365.jpeg 私が中国、台湾、日本に出張している間に、「竹島」、「尖閣」の領土問題で不愉快な騒ぎがありました。領土問題は民族感情に直結するので実に厄介な問題です。
 でも、これは私の個人的な考えですが、隣国とはこれくらいの緊張関係にあった方が、お互いによいのではと考えています。あまりベタベタせず、近からず遠からずの距離感が程よいと思ってます。距離があれば相手の姿勢がよく見えるものです。
 私は常日頃から薄っぺらな「日中友好」や、低俗な「韓流ブーム」にうんざりしていますので、これくらいの風通しの方が却って爽快です。

 私の今回の出張イベントは、中国から台湾海峡の上空を飛んで台湾に直行する事でした。なんでこんな事がイベントなのかと思われるでしょうが、実はこの両岸はつい最近まで直行便がありませんでした。
 中国と台湾の両岸には冷戦イデオロギー体制が対峙したままで「不接触、不談判、不妥協」という「三不政策」がありまして、長いこと直接の「通商、通航、通郵」が禁止されていました。この「三不政策」が解禁になったのは、2008年末になってのことなのです。
 ですから、私はこれまで安全を考慮して香港経由を利用し直行便を敬遠してきました。今回はもうそろそろ直行してもいいだろうということで、中国の民間航空で深セン空港から台北へ、一時間半の直行便を利用してみました(上の写真は台湾海峡から台湾島を遠望)。
 解禁して4年目にですが、少しは緊張感が残っているかと思っていましたら、双方の出入国手続でも通関員は顔色ひとつ変えることなく、荷物の検査をするでもなく全てが通常でした。乗客の80%くらいが台湾の人でしたが、その多くが座席に着くなり、離陸するのも待たずに居眠りを始め、イビキまで聞こえてくる始末で、こちらが拍子抜けしてしまうほど緊張感が皆無でした。

 政治に政策があれば、経済に対策あり、経済の本音が政治の建前を嘲け笑っているかのようでした。
まったく彼らのこの実を取る現実的なしたたかさ、柔軟なたくましさに感心してしまった。
 今回の領土問題もこうした彼らの喧嘩しながらも交流するメンタルから学ぶものがあるかと思う次第。

世界が一つのルールで

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 日本サッカー・チームは男女ともにウェンブリー・スタジアムで準決勝となりました。
 ウェンブリー・スタジアムは1923年に完成し、世界のサッカー選手やフアンにとって憧れのスタジアムで、2007年に観客収容数9万人の新しい大スタジアムに再建されましたが、今も「聖地」になっています。

 私はイギリス・チームが決勝まで行くと予想してましたので、このスタジアムでイングランドの試合を観戦してきました。写真はウェンブリー・スタジアムの掲げられた、サッカー参加チームの国旗でして、奇しくも日本の国旗と韓国旗が中心に掛けてありました。これを見た時に彼らがなんかやってくれるような予感がありました。

 私はこの日から出張のため機上となってしまいます。
このスタジアムで日本チームはどんなメイクドラマしてくれるのかが楽しみです。私の娘は羨ましいことに準決勝、決勝のチケットを持っています(><)。ただ観戦の帰りが人人人の波で、スタジアムから500メートル先の駅まで歩いて1時間半には閉口でした。

 話しは変わりますが、卓球女子団体で福原愛選手がやっと銀メダルを手にしました。私は「愛ちゃん」の小さい頃からの泣き顏を痛々しく見守っていましたので、なんかホット胸を撫で下ろしました。マスコミに潰されることなく、彼女は彼女自身を完結させました。それから競泳の北島選手に、400mメドレーリレーの仲間が、「手ぶらで日本へ帰すわけにはいかない」と、銀のおみやげもよかった。この二人ともに卓球界と競泳界をよく引っ張ってきました。よくやりました。これは「金メダル」に値します。ご苦労さんでした。
 オリンピックがいいな〜と思うのは、各国がそれぞれ真剣勝負で競いながらも、同じルールの基で世界が一つになっていることです。今日も朝食のレストランでも、ランチの時も、韓国の理容店でも、オリンピックが共通の話題になっていました。国家の威信をかけた、挙国体制の拝「金」主義の中国選手らの中からも、「メダルは重要でない。スポーツ自体を楽しみたい」との発言が出てきました。スポーツの楽しさは国家を越えるといったところでしょうか。中国でも経済開放後に育った若者の意識がだんだんに変わってきています。最近になって私もこの世代に注目し、中国を新しい角度から見て行く気になっています。
 さて、そんなことで明日から中国へ出かけてきます。


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柔道男子「金」なし

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IMG_0067.jpeg 東京オリンピックから始った日本のお家芸である柔道で、初めて日本男子に「金」がない(なんか意味深)。つまり男子でなくなった。
 まぁ、金が全てでないにしろ、人生は真剣勝負であり、それに向かって戦う事を教えない、ゆとり教育で育った日本の最大公約数とはこんなもんでしょう。今の日本を象徴している。相撲にしてもしかりだが、国技などと称していつまでも小山の大将では、国際試合で通用しなくなっているわけだ。「柔道男子、金なし」、これには田中理恵さんも仰け反ってしまった(下の写真は今回のBest Shot)。

 国際試合では、勝つと思へば♪ 思えば勝つよ〜♪「柔」の「道」が、「JUDO」の「スポーツ」に変るのは一抹の虚しさを感じるが、柔道が国際化した以上は、「JU道」として甦ってもらいたい。
 イギリスの名物である街中の赤い公衆電話ボックスも、今は使う人も見かけない。やがて携帯電話に追われて姿を消すだろう。
 塩ぱいベーコンを噛みながら平然として世界制覇へ出かけて行った強靭なイギリス人(一説には英国料理の不味さに耐えられず出国^^)
、最近は自転車通勤が急増していて、街中をドレスアップして自転車に乗って二階建てバスと競いながら走る姿に、かってのイギリス人の強靭さが活きていました。
 時の変化が激しく一生懸命に走ってもせいぜい現状維持、変らないでいるためには、変り続けなければならないようです。
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Go for the Cold !

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IMG_0230.jpeg さて行くぞ!8月も汗をふきながら快走し金メタルの月にしよう。
 月初めはロンドン・オリンピックの開会式から入ることにします。
 イギリス人の気質であるウイットというかユーモア、洗礼された
滑稽さが如実にでた開会式だった。「己を笑う事のできる気高さ」です。映画好き、音楽好きにとってたまらない式典だった。
 のんびりとした田園、アイルランド、スコットランド、ェールズの映像から始まり、クリケット、シェークスピアと続き、そこに煙突が突き出し産業革命となり、労働者が錬った鉄が輪になり空へと移動し五輪の花火となる。
 
英国ならではの伝統とエンターテイメントも融合させ、ベッカムがテムズ川を船で聖火を運び、それと平行させて007が女王陛下をヘリコプターでお迎えし、二人はユニオンジャックのパラシュートで会場に降りて貴賓席に入る時には、開会式会場を忘れてイギリス映画を見させられているようだった。
 次いでハリー・ポッター作者の朗読、ピーターパン、メリーポピンズ、ロンドン交響楽団による「炎のランナー」の演奏と、
Mr.ビームのコミカル、もう可笑しくて耐えられない。ェブを発明者バーナード・リーも出て来て「ウエブは全ての人のもの」とメッセージを流す。産業革命以来、貧富の差ができたけれど、ビートルズがその枠を打ち破り、インターネットが個人に力をあたえたと、ビートルズの「Come together right now」を演奏。そこに参加204カ国の一枚一枚の花びらのトーチが徐々に持ち上がってきて一つの聖火となり、世界が一つになることを象徴した演出は圧巻だった。
 最後はポール・マッカトニー「Hey Jude」の熱演で、会場全員での合唱が華をそえた。
英国の懐の深さに魅せられ、底力を感じさせる実に素晴らしい開会式だった。
 かって夏目漱石がこの地で母国に思いを馳せ、英国と母国のギャップをどう埋めるのかに悩み、神経衰弱になった大英帝国の面影を見た思いだった。日本がもしいま五輪の開会式を演出したら、どのようなものになるのかを考えると、AKB?ジャニーズ?北島三郎、、? あ〜私も神経衰弱になりそうです。いやそれ以前に、今の日本にはオリンピックを誘致しようとする気概がありません。これは問題です。
 2020年はなんとしても東京に持ってきたいものです。

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