2013年3月アーカイブ

寅さん

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IMG_0707.jpeg 3月はすっかり寅さんを演じてしまった。今日で寅さんを一段落させ新たな姿勢で4月に入りたく思う。
 上の写真は上海と杭州のおみやげ屋に並んでいて、なんで中国に寅さんが居るのかと思いながら、この稚拙なコピー商品を、捨ててもおけずに買ってきたわけです。今回はPCの横にこの2つの寅さんを置いて原稿を書き進め、奇しくもお世話になった。

 また、3月の帰国時に先輩から益子焼きの「馬上盃」をいただいた。私は陶器にさしたる趣味はないのですが、この馬上で飲む盃に、男気のロマンを感じてすっかり気に入ってしまった。ここ数日はこの馬上盃でスコッチの水割りを飲んでいる。
 世が世なら私も満州馬賊として、あの荒野を駆け回っていたかも知れない。

 流れ豊かな 黒龍江の 岸のしげみが 我がすみか
     水を鏡に ひげ面それば 満州娘も一目惚れ 
                    (流砂の護り)

 心猛くも 鬼神ならぬ 人と生まれて 情けはあれど
  母を見捨てて 波越えて行く 友よ兄等といつまた逢わん
                    (蒙古放浪歌)

 
 馬上盃を見ていると、学生時代に酔うたびに歌っていた頃が偲ばれてくる。
 今日は安倍首相が蒙古に行っている。羨ましい限りだ。私もこの夏に黒龍江でひげを剃ってくる予定だ。でもそこにはもう満州姑娘(クーニャン)はいない。
 

IMG_0711.jpeg さて、春爛漫の4月です。いい月にして行きましょう!!
 先ず春を祝え、乾杯!

桜は八分咲きがいい

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IMG_0700.jpeg 粗忽者の福とでもいうのか、19日は成田でなく上野に一泊となり、翌早朝は京成上野駅から成田空港に向かう事になった。
 2つのスーツケースを引きずりながら京成上野駅まで行くと、なんと上野公園の桜が八分咲きになっていました。今年は桜を見ずに帰るものと思っていたら、史上2番目の早咲きとのことでした。自己中の私は、上野の桜が私の帰りに合わせて咲いてくれたかと感動してしまった。
 3.11震災の後、公園入口の同じ満開の桜に話しかけ、「やはり今年も咲いたか、でも今年は愛でずに行くよ。ごめん」と、自粛して通り過ぎて帰ってきことを思い出した。
 あれから2年、今年は素直に「ありがとう」が言えた。

   さまざまな こと思いだす 桜かな (芭蕉)
 桜は八分咲きがいい。二分を残しておけば散る事もない。

 今回はとんだことから母校の高校OB総会での記念講演を依頼されて、六分咲きくらいでどうにかお役目を果たしてきた。
 演題は「寅さん〜文化と文明の狭間で〜」としました。
 ここでも粗忽者でして、前日に演台をチェックしたのですが、当日はその演台でなく、マイクが固定されていて原稿を置く場所がなく、無理に置くと天井からのライトの反射で原稿が読めないことに気がついた。この時点でどうしたものかと冷や汗(ーー;
 もう待ったなし、講演のプロでもない私が原稿を見ずに格好よくできるわけがなく、一瞬弱気になったが、ここで腹を決め、文章を読まずに文章の位置だけを頼りに、間を入れず1時間20分ほど一気にやってしまった。
暗記ではなく念読で押し切った間抜け講演でして、後から考えてもよくやれたものと再び冷や汗でした。
 そんな粗忽な寅さんの背に、上野の桜が「これからも無理せず八分咲きで行きゃあいいさ」と、見送ってくれているようだった。
 明日から新しい歳を迎える。これからこの日を感謝祭としたく思う。
   桜狩り 奇特や日々に 五里六里  (芭蕉)

河豚戴天

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 パスポートを忘れて出国できなかったニュースを目にして、なんて粗忽な人もいるものだと思っていましたが、まさか自分がその粗忽者になるとは、トホホでした。
 17日に最終便で上海行きを予定していたが、京成上野駅でパスポートを群馬の実家に忘れてきたことに気がついた時には、もう間に合わない。慌ててフライトをキャンセルし、翌朝一番の便に変更して一泊でとんぼ返りしてきた。それでも予定通り三件の用事を済ませたのだから、上海は1泊出張でも事足りるようだ。
 月曜日の第一便ということもありフライトは満席、日中関係が緊張しその上ひどい大気汚染の時期にもめげず、ジャパニーズ・ビジネスマンもたくましいものだと感心。
 羽田から虹橋飛行場に入り、そのまま知人のお墓参りをすませた後、上海で活躍している若き駐在員と近況の情報交換。
 彼と会うのは3ヶ月ぶりなのだが、この厳しい時期にどう過ごしているのか気になり、激励かたがた会食してきた。やはり彼も2月の大気汚染の時に、顏から喉と首の周りにかけて赤い発疹がでたようです。大変なことです。

 帰りは大学出というインテリ・ドライバーのタクシーで(さすが安全運転)市内のホテルから浦東飛行場に向かい、黄浦大橋にさしかかり、私が黄浦江と河沿いの上海万博の跡地を眺めていたら、いきなり「この上流で豚の死骸が1万頭も流れてきて回収された事を知っているか」と切りだし、私がおとぼけ風に頷いていたら、彼は「上海市の飲用水の水質に影響ないと言うが、わかったものでない。子豚に抗生物質や化学薬品を濫用しているので、たぶん毒だらけの豚だと思う。彼らは商業道徳がなく、自分さえ良ければ、他人はどなってもいいという考えで、これは河の汚染だけでなく、心が汚染しているのだ」と、さすがインテリ歯切れがいい。私は彼を上海での専属タクシーに決めて来た。
 魚も棲めない河に豚が泳いでいるとは、まさに「河豚」戴天だ。DSCN1709.jpeg         (黄浦江と上海万博の跡地)

夏時間

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IMG_0657.jpeg 明日から夏時間というのに、昨日はなごり雪だった。
 「なごり雪」とはうまいネーミングだなと感心する。寒い冬も過ぎてしまえば、おなごり惜しくなってくる。2センチほどの雪でしたが、春の陽光をあびて照り輝く雪景色は実に美しかった。
今シーズン最後の春の雪を楽しんだ。
 
カメラでこの雪景色を撮らえようとしたが、この美しさを撮えるのは無理かと思い目の記憶としました。

 今週までは冬時間のため日の出も遅く、朝6時になってもハーフムーンが西南の空にかかっていて、朝の体操を始める前に、「お月さんおはよう」と挨拶してから、なんかお月さんにおはようとは、自分でもおかしくなって笑ってしまった。この心のほころび、やはり春なのかな、、

  さいた さいた チューリップの花が 
            どの花みても きれいだな


春なれや、、

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 春なれや 名もなき山の 薄化粧

 芭蕉のオリジナルの句は「薄霞」ですが、私は「薄化粧」にして詠んでいます。春になれば誰もが薄化粧のひとつもしたくなるかと思う。
 今週は2つのフレーズに気がついた。
 ジープの後のスペアータイヤのカバーに
One Life, Live it !」とあった。さしずめ「人生は1回だ、生きよう!」というものかと思うが「車間距離をとって安全運転」より直接心に響くものがある。
 もう一つはお店の入り口に「Power  Forward 」、「力を前向きに」という意味になるかと思う。春なのだろう、こうしたフレーズが目に入ってくる。
 3月になりました、いい月にして行きましょう。私もそろそろ旅にでようと思う。
  おもしろや 今年の春も 旅の空 (芭蕉)


訃記;
いつも私のブログを読んでくださっていた岡義明氏が、先月逝かれました。心よりお悔やみ申し上げます。これまで有り難うございました。
合掌

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