2022年11月アーカイブ

新台湾人

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 人口密度の高い小さな台湾に、台湾人、客家人、外省人、山地人がいて、それぞれが自分の出自にこだわりを持っています。こうしたことが選挙戦でも、緑の民進党、青の国民党、白の民衆党と無所属と色分けされて出て来ます。
 李登輝元総統はこれらを調和統合する象徴として「新台湾人による民主国家」を提唱しました。一つの「新台湾人」の傘の下で民主社会を建設して行こうとしました。
 こうした事が、今回の選挙戦で民進党、国民党、民衆党の他に新台湾人の不動票が加わった結果だと思う。どの党の勝利でもなく新台湾人の勝利です。古い世代には出自のこだわりがあるが、若い世代には新台湾人として、そうしたこだわりが薄れて来ています。そしてもう1、2世代を要しますが、新台湾人として新しい民主国家が建設されていく事でしょう。
 反中でも抗中でも親中でも統一でもなく、新台湾の道を歩んで行くことと思う。台湾民主デジタル社会が中共独裁デジタルを凌駕していきます。これからの台湾指導者はここを見誤ってはいけない。
 改めて李登輝元総統の愛の叡智に敬意を表します。

日本晴れ

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IMG_4426.jpg 26日昨夕、東京に入り今朝は1週間ぶりに朝日を日拝、そして日本晴れ。
 ここ1週間は空気汚染のため4日目から喉が擦れてしまっていたが、今朝は4500歩を散歩して回復。空気が綺麗なことは生活の最低条件かと思う。有り難いことです。
 昨日、台北のホテルをチェックアウトした時、慌ただしい3台のタクシーと、3人の白い防護服着た運転手が、3人の顧客の体を消毒した後に、それぞれタクシーで連れ去った緊張した場面に出会した。一瞬ここは中国かと錯覚してしまった。
 私はすれ違い接触者になるのか知れんが、空港と日本のホテルでチェックしたら常温で難なくパス。厚生省はいまだにアプリでチェックしています。
 また、昨日の台湾統一地方選挙で民進党が惨敗し国民党が大勝でした。台北でタクシーに乗った時に、それとなく選挙情勢を聞いたが、どの運転手も歯切れが悪く言葉を濁していた。雨の中で嫌に静かでしたので民進党は不利かなと察していました。現地視察に行かれているウェブマガジンの福島香織女史にはお気の毒でしたが、女史の報告を待っています。
 私は結果を見ず選挙の前日に日本に移動して正解でした。これについては後日にまた書いてみたい。

台北散策

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IMG_4420.jpg 統一地方総選挙の前日に台北市内を散策。マスク着用率100%!
 台北の歌舞伎町を言われる「西門町」に出かけたが、街並みが以前より綺麗になっていた。ゴミ箱が20メートル間隔で置かれているのでゴミを道端に捨てられない見事な国民教育です。新宿歌舞伎町より綺麗です。コロナのため空き店舗が目立ったが、これはそのうちに回復するだろう。
 目についたのは男女ともに肥満の人が多く目につきました。もともと肥満になる体質があったのか、これは今後の健康課題になって来るだろう。またタトゥーをした若者が増えて来たように感じた。
 IMG_4414.jpg西門町で先ず直行したのは、名物の「阿宗麺線」のお店、そして隣の北京料理「一條龍」に梯子してランチ。ここは私が留学時代に愛用したお店で、お客さんのおもてなしに利用していました。おなじみの酸辣湯と鍋貼。IMG_4423.jpg 夜は当地駐在する2人の日本の方と台湾料理を食べながら、楽しく旧交を温めました。いずれも変わらぬ味に安堵し満喫でした。今年はいい感謝祭を台北で過ごしました。

古都台南

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           旭のない高雄の朝明け
 Uberで高雄から台南に入る。高速道路はゴミ一つ見当たらず整然としていた。
 高雄市は街並みは整理され近代都市の風貌ですが、台南市の街並みは旧態依然で立ち遅れが目立ち、古都でなく取り残された街のようだ。都市計画として旧市街地から新市街地へ進展して行くことになるだろう。
 ただ、高雄、台南も大陸からの空気汚染でどんよりして、朝日が見られずスモッグがかかり曇り空のままです。中共が「台湾統一」云々するより先にこちらの方が現実的な迷惑となっています。私は汚染の理由で素直にマスクをしています。4月から9月頃は海洋からの風で青空になるというが、半年の空気汚染はいただけない。
 中共よる台湾統一の脅威は、私たちが外から見ているような緊張感はなく、もう慢性化していてやれるならやってみな、来るなら来いと静観し政府の手腕にお任せです。この国内外の緊張感のギャップ、多分そうだろうろ思っていましたが、今回これを確認したく思っていました。
 当地の多くの人はそんな柔でなく、政治と生活を分離してしたたかに生活しています。

11:219.jpg 11月21日、久しぶりに高雄の街並みを見学した後、友人夫婦にお願いし安倍晋三氏の銅像を建立した「紅毛港保安堂」を参拝してきた。
 本堂は太平洋戦争末期、台湾沖からバーシー海峡を通過中の「蓮38号哨戒艇」が、アメリカの潜水艦の魚雷で撃沈され、145名全員が戦死した御霊を祀る、日本と台湾における唯一の廟です。
IMG_4392.jpg この廟の入り口の右側に、台湾の国旗と並んで日の丸と旭日旗が掲揚されていました。そのすぐ下の迎え松を影にして安倍氏の銅像が在り、富士山を背景に「台湾の永遠の朋友」と描かれていました。また左側に祈念石に安倍氏直筆の「台湾加油」(台湾頑張れ)とあり、まるで歌舞伎の舞台のようでした。
 「台湾有事は日本の有事」と言われた安倍氏は、ここでも145名の海軍兵とともに守護神になられたようです。有り難いことです。
 そこに一人、日本人の好青年が参拝していまして、彼に記念写真を撮ってもらいました。

宝島

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IMG_4374.jpg 18日にニューヨークから成田経由で21時間をかけついに台湾に入る。まるまる3年ぶりとなる。
 桃源国際空港もスムースに通関を済ませ、ホテルにチェックインしたのが、20日の夜10時でした。部屋を開けると眠そうなパンダが待っていてくれ、眠気に誘われスーツケイスを開けずにそのまま爆睡でした。おかげで快調な朝を迎えました。
 今日は新幹線で桃源駅から高雄駅まで約1時間半の移動でしたが、窓から眺めた家々や農村の風景が、一段と整然とし綺麗になっていた。国が豊かになるとはこういう事かと、眺めながら鳥肌が立ちました。
 まさに宝島です。これを海賊に略奪されてなるものか。

MAGA

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1117jpg.jpg           冬に咲くタンポポ
 トランプが2024年の大統領選挙に出馬宣言した。
 これでまたトランプ旋風が吹き荒れ熱くなってくる。彼の強い信念に敬服です。これくらい不屈の精神でないと大統領になれないのだろう。  
 あれだけマスコミに偏向報道され、共和党内にも敵がいて、多くの人がトランプの「ト」がでただけでもう拒絶反応がでるほど嫌われているのに、そんなことにめげず戦っている。
 だがその一方、反トランプ勢力を凌駕する熱狂的な支持者がいます。社会主義思想に偏りすぎた世相に歯止めをかけ、よきアメリカを再生させようとするファンダメンタルな草の根グループです。いわゆる MAGA (Make America Great Again)です。
 トランプはそうした支持層に支えられています。出馬宣言の中で安倍晋三元首相を、友人として褒め称えていたが、安倍氏が国のために再復活して実績を残したこと、「アベガー」と「トランプガー」を、暗に自分に重ね合わせていたのではないか。

パンプキンパイ

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IMG_4363.jpg アメリカの中間選挙がまたして後味の悪いもので終わった。激戦区の投票がおかしなものだった。
 選挙後のしらけ冷えに合わせるかのように、当地0度近く冷え込んできたので、昨日はショッピングモールを4000歩ほど散歩した。
 ついでにモール内にあるキューバンレストランに寄り、オリーブオイルとパイナップルで味付けした魚料理を摂ったあと、普段はあまりデザートを食べないのだが、スペシャルメニューを見て思わずパンプキンパイを注文してしまった。
 パンプキンの上に炙ぶしたキューバンコーヒーの種とのアレンジが、なんとも言えない微妙な味になっていた。ウエイトレスが微笑みながら「どう、美味しいでしょう」と、私の顔を覗きこみ二人して笑ってしまった。
 これで中間選挙の後味の悪さを、帳消しにした。

追記;保守派の論客として活動した外交評論家、加瀬英明氏が15日老衰のため死去。85歳。
ご苦労様でした。ご冥福をお祈りいたします。

岡目八目

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n10522 copy.jpg 習近平は3期続投に勝利となっていますが、岡目八目から見ると禁じ手を使って失格。
 今回、年齢的にまだ続投が可能だった序列2位の李克強、4位の王洋は、さっさと沈みゆくぼろ船から逃げ出してしまった。沈没の責任を取らされてはかなわんということです。
 また、共産党青共団(団派)のホープであり、次の後継者と目されていた胡春華副首相は、「わたしゃ失政の尻拭いなどまっぴら」と、25名の政治局委からも外れてしまった。言ってみれば、彼ら改革派は路線闘争に敗れたわけです。
 かくして習近平が揃えたTopセブンは、子飼いイエスマンばかりです。掲げた目標は「共同富裕」の社会主義経済と、「ゼロコロナ対策」による人民監視圧力体制と、「台湾統一」に絡めた「反米帝国主義」への暴走となっています。でも、次の一手はこれしか打ちようがない。
 経済成長だけが中共統治を正当化する大義名分だったが、それを失い文化大革命へ里帰りです。さらには「中国文化復興」と言いながら文化を失い「中国の夢」と言いながら夢を失っています。まぁ、あんたが巻いた種、あんたが責任を取りなと、お手並み拝見となりました。

11:11.jpg     この時期になるとパンプキンパイを無性に食べたくなる。

 11月11日、中国では1111「独身の日」、若者の一大イベントとして爆買いの日になっているが、今年はゼロコロナ政策のため消費が低下して恒例のお祭り騒ぎが無くなっている。アリババも売り上げ額の発表キャンペーンを取りやめている。ここから見ても中国は本当に経済が低迷していることがうかがえる。
 一方、習ドン.キホーテは、軍事委員主席の総指揮官として軍部を視察し、「戦争に向けて精力を集中せよ、急いで勝利能力を高めよ」、「強軍の建軍を行い、戦争に勝利する」と檄を飛ばしている。
 まぁ、これは14日のバイデンとのG20首脳会談向けと、11月26日の台湾地方選挙への揺さぶりだろう。
 しかし、今は習独裁の一存なので、何を考えているのかわからないので警戒が必要になっている。
 こうした脅威に対し、台湾の人はいったいどの程度に緊張しているのだろうか。これは実際に会って話してみないと、ネットの情報だけでは彼らの本音までわからない。
 今回これが私の台湾訪問の一つの目的になっています。

積極的現状維持

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1111.jpeg 中共は台湾統一を歴史的使命とし、核心的利益と位置付けています。もし、台湾が独立を目指せば、即座に武力による統一も辞さないとしている。
 さらに、習近平第3期独裁政権の任期中、2027年までに統一を公言している。いや隙あれば2024年にも軍事行動に出ると予想され、台湾海峡は予断を許さぬ緊迫状況となっています。
 一方、民主台湾の民意は圧倒的多数が「現状維持」となっています。この看板を掲げておけば、中共に攻め入る正義が無くなるからである。民意の本音がどうであろうとも現実的な選択をしている。
 しかし、習政権になって香港の「一国二制度」50年間維持の国際公約を、平然破り併合してしまった。これを見た台湾は、これまで「現状維持」の常識では図り得ないと極度の警戒感を持つようになった。
 中共のこの動きに対応して、台湾は「現状維持」から「積極的現状維持」策に舵を切りました。先ずは、アメリカとの関係をさらに強化し軍事力を増強しています。同時に「台湾有事は日本の有事」と定義し、インド太平洋安全保障に連動して国際民主国との協力関係を強めています。
 「積極的現状維持」は私の造語ですが、事実としてそうなっています。「積極的現状維持」を堅持し、後は急がず中共の崩壊または軟化を待てばいい。
 人事を尽くし、後はお日様にお任せして、新しい歴史を待てばいい。

 『水の中に紛れ込んだ一雫の油は容易に油壺の中へ入る事はできない。いやでも応でも水と共に流れねばならぬ』夏目漱石 

 台湾の原住民は人種的にはオーストロネシア語族に属し南太平洋諸島の人々と近い。オーストロネシア語族の集団が台湾の各地に複数住んでいました。大東亜戦争の時に原住民が日本軍人として南太平洋島嶼に遠征した折に部族間で言語が通じたと言います。
 台湾の名称の由来は、台南地方の原住民シラヤ族の言葉「タヨアン」からきていて、「よそ者」「外来人」を指す原語だったようです。
 この頃は、倭寇、日本人を含む海洋多民族の海賊「タヨワン」がここを拠点にしていました。また中国東南部から漢人「タヨワン」が移住しきました。
 一方の外来人「タヨワン」のポルトガル、スペイン、オランダの貿易船が出現してきました。オランダは台南地方を武力による統治とカソリックの布教を推し進めました。私の友人にオランダ人の血を引く人が3人いました。 
 またこの頃、中国は明朝から清朝の代わり目で、日本の平戸に母を持つ「タヨワン」鄭成功が、反清復明を蜂起して台湾を拠点にしていました。明鄭時代の23年間に開墾を進めるために、福建、広東などから大量の「タヨワン」が移住して来まして、これが今の台湾人を構成して行きます。
 その後は「タヨワン」の日本人よる50年間の統治、終戦後は蒋介石が率いる「タヨワン」外省人がなだれ込み、今日に至っています。
 もし仮に(私はそう思わないが、そうはさせないが)「タヨワン」の中共が台湾を占領したとしても、台湾は台湾で在り続ける。
 その意味でも、中華民国111年国慶節の電光掲示板に流れた「永遠存在台湾」である。

11:8.jpg              MAGA
 今アメリカの中間選挙の開票が進んでいる。
 2020年の大統領選挙の時に、目の前で集計不正を見せられたため、それ以来アメリカの政治に冷めてしまった。
 我が街は民主党が強い地盤でして、それらしき人が4度ほど家のドアベルを鳴し個別訪問があったが、「私は選挙権がない」と言うとすぐさま引き上げて行きました。
 今回の予想では共和党が優勢のようですが、どうなることか。不正が行われないことを希望して、明朝の選挙結果を見ることにしている。

500px-Taiwan_Strait.png 「台湾を制する者は、西太平洋を制す」
 ですから、アメリカは戦略的にも台湾への関与を続けている。さらに半導体王国になった台湾を、インド太平洋安全保障の盟友とみている。日本も「台湾有事は日本の有事であり、日米同盟の有事でもある」と、踏み込んでいる。
 一方、中国は武力を持ってでも台湾統一が核心的利益としています。習は台湾統一を果たすことを第3期独裁政権の公約にし、中共政権の誰もが成し得なかった偉業を達成し、毛沢東と肩を並べて皇帝になる野望を持っています。その暴挙が2024年か27年とも予想されている。
 さらには、台湾統一を足がかりに海洋進出を果たし、アメリカを東側に押しやり太平洋の半分の覇権を奪おうとしています。そうなつてくると海洋国家日本は、中国の属国になるしかないが、日本としてこれは譲れない死活問題になります。
 かくして米中関係は、武力よる平和か衝突か、双方とも戦略的に引き下がれない緊張した状況が続くことになる。

IMG_4322.jpg 中国人はお互いに相手を警戒し政治の話はあまりせず、無関心を装っています。私も心を許している友人にしか政治の話はしないことにしている。しかし、彼らは政治に関心がないわけでなく話せばよく知っています。
 私は習近平が何を考えているのか、なぜ経済をぶち壊してまで権力に執着するのか理解できずにいた。そのことを上海の友人に聞いてみたら「習近平不愛銭」と一言でした。私は「そうか!」と思わず大きく膝を打ってしまった。
 中国人は金銭欲が極めて強く、軍部を含め中共幹部で汚職していない者ない。彼らは汚職という認識より役得という感覚です。つまり当たり前の事で役職を得るにも賄賂が関与する汚職大国です。つまり全員が汚職しています。彼らが外交の時によく言うのは「数百万円で転ばなくも、数千万円で転ばぬ者はいない」と公言しています。
 ですので、お金を優先にしている幹部たちにとり、金銭より権力に執着する者は怖いわけです。習はそれをうまく権力闘争に利用して勝ち抜いてきたわけです。
 習は権力欲が経済欲より強いから、我々の見識では考えられないことを平然やります。金の卵である香港経済をぶち壊し、上海経済を滅茶苦茶にし、自分の権力を脅かすアリババやテンセントなどのIT大企業成長を、平然と抑え込み監視下に置くわけで。
 習にとって権力の独占が第1優先なわけです。ですから権力掌握のためなら、何をしでかすか分からない脅威があります。まさに文化大革命の怨念の落とし子です。
 これらは資本主義的な常識や金儲けを優先する汚職幹部たちにとって理解できないところです。これがこれからも何をしでかすか分からない警戒すべきところです。権威も実績もなく権力を盾に天下を取った者は、権力によって滅びるものです。しかも、同じ政権が10年以上も続けばさらなる腐敗が始まるものです。
 中国の暦でも今日が立冬、一葉枯れて真冬の季節に向かう。

保持距離,以策安全-3 copy.jpeg このブログに何度も書いてきたが、私の考える対中外交の原則は、トラックの後ろバンパーに書かれている「保持距離、以策安全」(距離を保ち安全運転)です。
 これまで中国に接近しすぎた日本の政権は長く続いたことがない。近かず遠からずの間の取り方が中国外交の課題ともいえる。
 それに、お人好しの日本人メンタルでは、中国問題の深層など理解できないゆえ、あまり深入りせず彼らに任せ、日本は距離を維持して対応策を考えればいい。
sd2b.jpg「君子の交わりは淡きこと水の如し」というが、中国外交は対等な視線での交流ができない。相手が上と見ると上目使いで両手をこすり合わせてへりくだり、下と見ると胸をそらし上からの目線で対応してくる。これは儒教思想の弊害と思うが、これは韓国にも同じことがみられる。
 日中友好50年というが、GDP国民総生産が日本を追い越したと同時に君子の豹変で、戦狼外交を繰り返す政権を見るがいい。こんな政権と真面目に付き合ってなどいられない。
 上の漫画に見られるように「安全距離を保てば、あなたは死神に会わない」です。

11:4.jpg 北京にはこれまで3回行きました。1度は敦煌シルクロードを旅する時に通過、2度目は中国と北朝鮮の国境沿いにある白頭山へ行くために1泊でした。
 2002年11月に3度目の正直で北京観光しました。この時に毛沢東の肖像写真が掛けてある天安門と、広場に在る「毛沢東記念堂」に行き水晶の棺に保存されている遺体を見てきました。天安門広場は血に染まった怨念の場所でした。
 その時に決心したことは、この2つがある限り北京に再訪しないと決めました。いかに建国の父とはいえ、7000万人民(一説)を犠牲にした毛を、いったいいつまで崇め祀るのだ。中国は毛の肖像を下ろし、遺体を湖南の故郷に埋葬させない限り、新生中国など望めない。
 ところが習近平は毛を崇拝し、やがては天安門に毛の写真の横に習の写真を並べかけない妄想に取り憑かれている。しかし、毛には実績とカリスマ性があり、黙っていても怖い迫力があったが、習にはそれらが何も無い。
 どうやら新生中国は再び動乱と貧困を経て、次の次の世代まで待つしかないようだ。
 「革命いまだならず」(国父孫文)。

11:3.jpg 1971年、日中国交正常化の交渉が進むなか、7月から8月かけて台湾の基隆港から旅客船に乗って香港へ行ってきた。
 香港を基点にして中国大陸と台湾島を、眺めてみたく思ったわけです。同時の香港はまだビルの屋上に「毛沢東万歳」のスローガンで埋め尽くされていました。
 香港から遠望すると、台湾はユーラシア大陸の東端に浮かぶ小さな島で、中国大陸は大きく大きな人口を抱えていました。その時に私の目に浮かんだのはシーソーゲームでした。中共政権による既成事実が23年間も続いていたので、日中国交正常化もいた仕方ないと諦観しました。ただ交渉の過程で、台湾を切り捨てるようなことのないようにと思ったわけです。
 その2月後に日中国交正常化と台湾との国交断絶が行われました。あれから50年、私の香港を基点にした中国と台湾とのお付き合いも長いものとなりました。
 ただ、両国にたくさん印判された入国認可のパスポートを、今年8月に更新しましました。今回は真っ白なページに台湾入国の印となります。
 今は基点であった香港がなくなり、もうこれから中国に印を押されることもないかと思う。

日台の絆

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IMG_4288.jpg          晩秋の風景はこれまで。
 「台湾に何が起きているのか」を読了。台湾通を自負する私、いまさらこの本を読むまでもないと思いましたが、さすが福島香織女史は中国関連のジャーナリストです、たいへん勉強になりました。女史は中国、香港が専門かと思いきや、台湾もよく研究されていました。
 私は大勢いる中国評論家のウェブマガジンの中で、福島女史の「チャイナゴシップ(中国趣聞)」のみ定期購読しています。女史の中国分析と思想に共感すること、そして何よりも中共と戦っている姿勢です。
 むすびに、『2022年9月29日は日中国交正常化50周年であるが、これは日華断交50周年の日でもある。この50年で何を得て何を失ったか。櫻井よしこ女史の言葉を引用し、私たちはあのとき親友を失った。同時に親友を得た。中華民国という親友を失ったが、今の民主国家という親友は、この日華断交を含めた日台の複雑な歴史を乗り越えてきたからこそ得られた存在だということだろう。1972年の日中国交正常化以来、多くの日本人があれほど日中友好をさけび、支持してきた中華人民共和国とは50年たっても親友にもなれておらず。それどころか今や日本の脅威ともなっていることに比べれば、敗戦の1945年、そして1972年の日華断交と二度にわたって台湾を見捨てた日本が、今なお台湾と親友であり続けられることを奇跡と言わずして何といおう。と結んでいる。
 双方の愛ある絆は、普通の外交関係の基準では測れないものがある。

IMG_4314.jpg 11月1日から感謝祭バージョンに切り替えました。
 例年通りハロウィンの飾り付けはご近所より遅く、感謝祭の飾りは一早くとなっています。
IMG_4319.jpg ハロウィン後2日ぶりに雑木林を散歩すると、小路が落ち葉ですっかり覆われていて、その上を踏みしめながら歩くのは気持ちがいいのだが、知らず知らずに人家の裏庭に迷い込んでしまい冷や汗もんでした。雑木林とて侮れぬものだ。

 おもしろき 秋の朝寝や 亭主ぶり (芭蕉)


ホォルモサ台湾

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10':5.jpg 11月は福島香織著「台湾に何が起きているのか」の読書から始める。11月のブログの多くを、中国、台湾問題について扱ってゆきたく考えている。
 11月18日から成田経由で直接に台湾に行くことにした。どうやら今回は行ける様です。3年ぶりの台湾となるので、友人が楽しみに待っていてくれている。
 今回は桃源国際空港に入国し、高雄、台南、台北の順にそれぞれ2泊3日ずつ回り、26日の地方選挙の日に台北松山空港から羽田に入る予定を組んでみた。
 今回は台湾を優先にしたため、東京はほぼスルーして富岡に帰省することにした。冨岡ではいま実家の解体作業が進んでいて、12月3日に地鎮祭となっています。幸い今回はビジネスクラスが取れました。
 12月の7日にアメリカに戻り、14日から26日までスイスとフランスのクリスマスを楽しんできます。でも今年は省エネでイルミネーションがあまり輝いてないようです。それに暖房も低めになっているようですが、それでも出かけてきます。
 私は空を飛ぶことで元気を吸収できるようなので、これからも自由に飛びたく思っている。

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