2015年11月アーカイブ

魅せられて

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DSC05722.jpeg 文明の遺跡を見る旅はあまり好きでないのだが、パルテノン神殿遺跡は期待を裏切らぎらなかった。落ち着いたらブログにゆっくり書いてゆきたく思っています。
 でも、ギリシャはやはりエーゲ海がいい、古代遺跡によくにあう;
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         南を向いてる窓を明け
         一人で見ている海の色
         美しすぎると怖くなる
         若さによくにた真昼の蜃気楼
         Wind is blowing from the Aegean.
                                 (詩・魅せられて)
 

 旅から戻ると11月が終っていた。
 急用のため明日から長野へ向かうことになってしまいました。
 12月も忙しい中ですが、よい月にしてゆきましょう。

新嘗祭(勤労感謝の日)

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IMG_1767.jpeg「ボージョレ・ヌーボー 2015」が、今日19日に解禁されました。
 ここ数年サンキス・ギビングは、ボージョレ・ヌーボーで感謝の祝杯をあげています。高価なワインでないが新酒の香りがとてもいい。今年は酸味のバランスが良く果実味が豊かで50年に1度のでき栄えだといいます。なに事もバランスが一番。
 今年はフランスに悲惨なテロが起きた後なので、祝杯でなく「自由、平等、博愛」の国旗に献杯と気合いを入れています。
 27日はエーゲ海を眺めながら、ギリシャの豊穣と葡萄酒と酩酊の神ディオニュソスと盃を交わして、ほろ酔いながらギリシャ神話の世界にタイムスリップです。
 それでは出かけてきます。
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アルプスの精霊

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71J8Ez6u0QL.jpeg 昨日アマゾンから「アルプスの少女ハイジ」(ポプラ社)がやっと配送されてきました。1ヶ月前に注文したのにどうしたのか、もう絶版かと思っていましたら、今月の新刊でまだ印刷の温もりがありました。
 いい歳をしたオジンが童話とはまったく絵になりませんので注文するのをためらったのですが、時には母のない子のように、黙って〜童話を読んでみたい〜♪心境でした。
 童話ですので1時間くらいで読み終えてしまうのですが、アルプスの原風景の素描でいくつか確認したいことがありました;

 「遠くの山が夕やけで赤くかがやきはじめます。『山がもえてる!』『バラ色にかわっていく。なんてきれいなの。まほうみたい。あ、こんどはうすむらさきになっていく、、、きえちゃった。どうして』『いつもこうだよ。さあ、もう帰ろう。明日もくれば、見られるさ』
 「一年ぶりのアルプスです。すんだ空気、木ぎの葉をはじくお日さまのにおい。ゆるやかな丘のそこかしこで、牛たちがのんびり草をはんでいます。ガランガランとひびくにぶい音、牛たちが首にかけたカウベルです。なにもかもが、なつかしく思えます」
 「夢みたいだけど、夢じゃないの。パパ、わたし歩けるようになったのよ」、『奇跡だ』、アルムおじんは『いやこれはアルプスの空気のせいでしょう。山にはふしぎな力があるのです』。
 私が思っていた通りの詩的な表現でした。
また、この童話の裏側にはもう一つ隠されたアルムおじんの癒しの物語がひそんでいます。
 「アルムおじんは若いころ外国に傭兵となって戦争にでかけたことがあったのです。そこでつらいことがあったらしく、もどってきたときには、人がかわったように無口でぶあいそうになっていました。そして、ひとりアルムの山にひきこもってしまったのです」。ここには「嘆きのライオン」の姿が重なります。それがハイジの天然によって癒されてゆくのです。アルムおじんは涙ながらに「わしはずっと、神さまに見すてられたと思っていたんだ。でもそうじゃなかった。神さまはちゃんと見まもってくださっていたんだよ、こんなおろかなわしのこともな」。

 童話ですがここにアルプス人の精霊、霊感の原泉をみる思いでした。いい歳のオジンになっても、時には童話で眼をウルウルさせるのもいいものです。

沈陽の大気汚染

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IMG_1733.jpeg           (秋深き 隣りは何を する人ぞ)
 10日の朝に
PCを開くと沈陽の友人からメールが入っていました。
中国東北地方の大気汚染がひどく、沈陽ではPM.5が1400の最高値を記録して(WHO基準値の50倍)、外出時にマスクをするよう指示がでたそうです。
  「沈む陽に 大気汚染の 冬きたる」
 この大気汚染のなか父親の腎臓結石の往診の付添いで、早朝から病院に行き、ごったがえす待合室で待つこと午後になってやっと検診をすませたとありました。普段こうしたメールをくれる友人でないのですが、なにか思いつめることでもあったのか、病院からの発信でした。

 メールを受けて先ず驚いたのは、PM.5の確かな数値を知っていた事と汚染情報をメールしてくれた事です(大丈夫かいな)。以前ですと公表しないか低めの数値を発表していましたが、スマホの時代になり隠蔽できなくなっているようです。それに異常な大気汚染が「一目瞭然」いや「一目眼痛」なのでしょう。
これが心臓病や呼吸器系疾患、肺疾患などで早死にする一つの原因になっています。友人のメールはSOSなのかなと思いましたが、さりとて私は何もできないのでブログに書くことにしました。
 近未来に中国経済の崩壊がとりざたされていますが、人が普通に住めない環境でしたら、社会的にはもう崩壊しているわけです。本来でしたら南シナ諸島で軍事基地など建造している時ではないのですが、スマホの時代にいつまでもこんなことをしていたらいまに痛い仕打ちを受けることになるでしょう。

アジア太平洋の世紀

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IMG_1734.jpeg アメリカの大統領選挙まで1年を切りました。
 民主党の候補者はほぼヒラリー・クリントンで決まり。共和党は誰になるのか今の時点で予想がつかないが。ヒスパニク系のマルコ・ルピオがダークホースになりつつあります。クリントン
VSブッシュではいかにも使い古された名前で、他に人材が出てこないものかと待機中。とはいえ私は選挙権がないのでよそ者ですが、まぁオバマの後に誰がなろうと次は強いアメリカを志向することと思います。誰になってもオバマよりまし。
 ひさしぶりにアメリカ関連の本、ジョセフ・ナイ著「アメリカの世紀は終わらない」
--Is The American Century Over?--(日本経済新聞)を読んでみました。著者はクリントン政権時代の国家情報会議議長、後に国防次官補を歴任。目下ヒラリー・クリントンへ売り込み中の著書になります。
 著書の内容は横帶にあるよう「『中国の世紀』到来論は誤りだ。アメリカの地政学的優位は揺るがない」と、アメリカの優位性は少なくとも21世紀中頃までは続くと論及し、だがこれまでとは異なる新たなリーダーシップが必要だとしています。
 私はこの内容におおむね同意でして、アメリカの優位はこれからも続くが、単独の「アメリカの世紀」としてでなく「アジア太平洋の世紀」として進展して行くと思う。アメリカ一国でなく太平洋諸国と連携したチームリーダーとして優位を確保して行く道です。ですから日本も同盟国としておおいに活躍が期待されてきます。
 しかし、アメリカ国内は年々変色しています。すでにWASP色が薄まり(人口比でヒスパニック系が16%)、かつてのアメリカでなくこれからさらに変色して行きますので、日本はその変化を見極めながら対応して行くことが必要になってきます。

立冬(アートbyリス)

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IMG_1729.jpeg  今日は立冬。
 ハロウィーンの翌日に飾り物をかたづけ、同時にカボチャだけ残したままサンクスギビングの飾り付けにしました。いつもですと近所で我が家が最後に飾り付けをしていますが、今年は一番先でしたので、たぶん何事かと思っていることでしょう。
 さてカボチャですが、予想通りリスが毎日すこしずつ外皮をかじっています。目的は中身なのですが、皮が柔らかくなって穴があくまで、「これは俺様の物だ」と唾をつけているようです。きっと中身を楽しみにしているのでしょうが、まるでカボチャのおばけを彫刻しているようで笑ってしまいます。
 このところ毎朝カボチャの彫刻をみて出勤し、昼はオフィスで弁当を食べた後にご飯粒を雀にお裾分けしています。私がドアを開けるとそれを待っていた1〜2羽の雀が先ず寄ってきます。スプーンでお皿を叩いて鳴らすとすぐに7〜8羽が飛んできます。私と雀たちとコミュニケーションできているわけです。でも毎日これを続けると逆に、「あれ俺は鳥の餌を食べているのか」と錯覚してしまいます。 
 人間のほかにこうして何億年も生き抜いてきた野性のリスや鳥が身近にいるのは愛おしいものです。かれらと人間との細胞のサイズも同じ、寿命は心臓の鼓動で20億回、呼吸で3億回も同じという(本川達雄著「ゾウの時間とネズミの時間」)、この地球上で今を活きるもの同士、一期一会の尊さはけして人間界だけでない気がしてきます。
                    

文化の日に(明治節)

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 国際社会で「経済力」、「軍事力」ばかりが強調されているが、同時に「文化力」も注目されてしかるべきです。
「菊と刀」文化を育てるための経済力であり、それを守るための国防力です。
 日本の魅力は文化にあり、多くの外国人はその文化に魅かれてこの国を訪れています。アメリカのハードパワーと日本のソフトパワーが融合してアジア太平洋の世紀が開花してゆきます。
 三島由起夫氏の遺言;
日本を「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目のない、或る経済大国が極東の一角に残るだけに」してはならないのです(文化防衛論)

 

Trick or Treat (続)

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 国際政治の動きをみていますと、結局は軍事力と経済力がものをいう世界だとわかる。南シナ海での米中対立にしても「話してもわからず」最後は武力ですし、もしアメリカに軍事力がなければ、南沙諸島は中国に占拠されてしまうわけです。
 今回は米軍の武力の前に中国が面子を保ちながら暫時退却すると思うが、それにも中国の経済力の停滞が影響しているからです。
 今年の「
ネットの自由度」の報告書によると、65カ国を対象に調査した結果、世界は5年連続で自由度が悪化しており、そのうち最悪なのが中国、次いでシリア、イランとなりました。この5年連続は中国経済が減速を始めた5年と比例しています。私の持論「経済力と自由度は比例する」です。
 私はここまでは体験的にわかるのですが、その先の闇が見えないわけです。中国政府は10月に「一人っ子政策」を廃止して二人までよいと発表しました。しかし私の知り合いの範囲ですが、一人っ子の家庭などわずかで、2人が普通、3人、4人の子持ちもいます。汚職利権でして役人に賄賂を渡せばいくらでも産めるのです。ただ1人以外は戸籍が持てず「黒子」となりますが、金持ちなら戸籍も賄賂で取れます。こうした数えられない黒子が1300万人以上(推定)はいるだろうといわれてますので総人口の1%になります。
 この黒子と賄賂利権は単なるひとつのケースでして、権利=賄賂が暗黙の社会制度ですから、汚職はどの組織でも行われています。汚職は拝金主義の原泉でこの役得地下収入がGDP比12%〜20%といわれています。そうでなければ薄給の学校の教師が日本にきて爆買いなどできるはずがありません。このタンス貯金があるので多少のインフレや不景気でもおとなしくしていますが、いつまで持ちこたえられるのだろうか。
 その上に、党内がすさまじい死活の権力闘争、北京や上海の都市部と農村部との貧富の格差は二つの中国を呈しています。いま経済再生の柱として内需の拡大を奨励していますが、不動産も株も低迷しているなかどのようにタンス貯金を吐き出させるつもりなのだろうか。またタンス貯金は内需拡大の決め手になるのだろうか。これから5年間の経済成長率6.5%を維持して行くというが、果たしてそれが可能なのだろうか。
 このあたりが闇のなかでまったく見えません。立て前の
"Trick"(まやかし)が多過ぎて本音の"Treat"(おもてなし)などできない状態です。

Trick or Treat・地獄と天国

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 "Trick or Treat"(悪戯かそれともマジ)、中国がアメリカのドアを叩きました。
 
中国の先行きが見えなくなって、あらためて石平著「暴走を始めた中国2億6000万人の現代流民」と近藤大介著「中国経済『1100兆円の破綻』の衝撃」(講談社10月刊)を読んでみました。
 さすがに専門家でして最近の情勢を深く掘り下げて分析してまして、たいへん参考になりました。ただ、ここまでの現状分析でしたら私もなんとかついて行けるのですが、その先が読めないわけです。両著者とも習近平の党独裁に手厳しい評価を下していましたが、私はその評価はもう少し先に延ばししてもいいかなと考えています。

 私の8月12日付けブログ「曲がり角に立つ中国」で、いくつか未来予想を書きましたが、ここにきて中国は一つの角を曲がりアメリカとの「冷たい平和」の道に突き進みました;
 「中国が富国強兵で軍事を急速に増強してアメリカに対抗する道で、かつてソ連が『冷たい戦争』でアメリカと対立を続けた果てに息切れして解体したケース」
 「中国の妄想でアングロ・アメリカン世界の旧覇権国に対し新興覇権国が報復挑戦する『中華帝国復興の夢』で、これはかつて大日本帝国が大東亜共栄圏に挑戦して挫折した道でもあり、その延長線上にアメリカと武力衝突が予想され、米軍の圧倒的な武力の前に中国が自滅するケース」です。
 さてどこへ行くのか、この道先は100年前のデッド
エンド(死巷)ですぞ。背伸びして自滅の道に進むことなく、いい加減に「足ることを知り」、足下の政治改革と経済対策に専念したらいかがなものか。人民の夢は衣食住が足り環境汚染ない「小康生活(いくらかゆとりのある生活)」なのですから、共産党の存続を優先させて人民を犠牲にするのでなく、党本来の責務である「為了人民服務」で、人民の生活を優位におくべきです(でないと中国に共産革命が起きてしまうー。ー)
 習政権にそれを期待しても無理かも知れないが、彼に一抹の希望を託し、評価はそれまで先延ばししておくことにしたい。

  いずれにせよ日本は万全の体制で中国の覇権と対峙し、南シナ海の「航行の自由」を主張して行くことです。

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