暴走する北朝鮮のミサイル情況が予測できないため、自社の社員が乗る予定の台湾の航空会社から、「アメリカの要請によりフライトをキャンセルする事もあります」と事前通知されています。NYからアラスカの上空を経て日本列島の南を飛んで台湾へ行くのですから、これは適切な危機管理かと思います。
私も今日から成田経由で香港に向かうのですが、日本航空の案内では通常の黒文字ではなく、赤字で「平常通り運航」と書かれていますが、さてどうなるか。
北朝鮮のミサイル騒ぎの間をぬって、10日、台北において日本と台湾との漁業協定が調印されました。これは尖閣諸島周辺の海域に関する漁業ルールの協定でして、この地域で日台の漁船が操業できることになりました。双方が協議を始めてから17年ぶりの締結でした。これで日台間の長年の懸案が妥結し、中国の尖閣諸島領有権の主張に対して有効な牽制となるだけでなく、領土問題解決の一つのモデルケースにもなります。
これはある意味で北のミサイル騒ぎよりも重要なニュースですが、ミサイル騒ぎのタイミングに静かに調印されたことは、日台外交もなかなかしたたかなものです。
こうして日本と台湾が共同歩調で極東アジアの平和に貢献することは理想の姿であります。お隣に世界一の親日国家が存在することはたいへん有り難いことでして、台湾を大切にたいものです。
朝鮮半島もいつまでも被害者意識に留まることなく、極東の平和のために大人の国になってもらいたいものです。
電線にとまっている野性小鳩の習性を見ると面白い。数十羽がそれぞれほぼ等間隔に並んでとまっています。この間隔は野性小鳩の棲み分け空間で、本能的な危機管理なのだと思う。たぶん他の鳥類にも同じ様な棲み分けがあり、この生態系が崩れた時に何らかの異変が発生してくるのかと思う。
先日、上海市では子豚の死骸1万5千頭が流れてきたのは、死骸を食肉用にして売る違法業者17人が逮捕され引き取り手がなかったことによるらしい(ブログ「河豚戴天」)。さて豚の次はなにが流れつくのかと思っていたら、鳥インフルエンザとなってでてきた。
鳥インフルエンザは目下のところ上海市を中心にした長江デルタに集中していますが、このウイルスが哺乳類(人類も哺乳類に格下げ)に飛沫感染、人から人に感染する(パンデミックFlu)になったら大きな問題なので、ここ数日緊張した情況になっています。
私の推察ですが今回はパンデミックまで行かないとみています。4月5日の時点で、死者6人、感染者18人となっていますが、他にも病院に行けずに死んだ人もいるかと思うので、もしパンデミックなら感染者がたくさんでていると思うが、どうやらそれはないらしい。でも隠蔽も噂されていますので、油断せずに様子を見て行く必要があります。
3月31日に名門の清華大学とアメリカの保健機構との合同調査で、大気汚染による2010年の死者は120万人と公表しています。これは人間だけでなく鳥や豚も同じことでして、今回は動物たちからの警告だけですが、このまま自然の環境破壊が続くと、やがては哺乳類に感染し体内で増殖しやすいウイルスが生まれ、パンデミックも現実の問題となってくると指摘されています。今の段階で早期に対策を打ちませんとウイルスもそうは待ってくれません。
さて、そうした中国へでかけてきます。嫌なら来るなと言われそうですが、今回は香港とマカオだけにして内陸には入らずに帰ってきます。