上海の夢は?

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 IMG_1663.jpeg    (上海のデパートに飾られた「中国の夢を実践し文明の先を行こう」)
 成田へ乗り継ぎのため上海に1泊。
 上海はめずらしく秋空の青天で気持ちのよい日だった。やはり上海は中国でも別格の都市で感覚的に「北の京」より「東の京」に近い。

 何度も書いてきたことですが、中国政府の国家目標は街中の標語を見ればわかります。そしてトップが変わる度に標語も変わります。
 いま街中に氾濫しているのは「中国之夢」、まさに氾濫でして街中の至ところに見られます。中華大帝国復興の時代錯誤な夢かと思うが、個人の夢の中まで強制するなかれです。日本を「東洋の鬼」として討伐する桃太郎の悪夢などみないでもらいたい。まぁ経済が停滞しているので当分は布団を被って夢でもみていればいい。
 標語は一種の厄除けのお守りで、これさえ貼っておけば中央政府に従順の証しとして難を逃れもします。言ってみれば人民の知恵、富裕層の免罪符です。かつての「毛沢東万歳」の標語よりはましですが、書体は毛沢東流で、描かれている絵は三世代前のセンス。「夢」は簡体字で、「林」の下に「夕」と、夢のない略字になっています。
IMG_1660.jpeg 私が見ていた「中国の夢は私の夢」の標語の壁に向かって4歳くらいの男の子が立ち小便をはじめた(唖然としてしまい惜しくも盗撮できず)。これは明らかに国家反逆罪ですが、子供は正直なものだと思わず苦笑してしまった。 
 

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このページは、三休が2015年10月25日 00:12に書いた記事です。

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