出会いの幸福

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51obhuglZCL._SX317_BO1,204,203,200_.jpeg 週末にまたまた曽野綾子さんの本を読んでしまった。というか読まされてしまった。司馬遼太郎氏の著書と同じように読みはじめると面白くついつい引き込まれてしまう。
 やはり時には曽野さんの本で、人生の基本的な価値を確かめたいものです。村上なにがしかでなく、曽野さんにノーベル文学賞か平和賞をあげたいものです。
 今回の著者は、ある月刊雑誌に連載した「その時、輝いていた人々」を、「出会いの幸福」のタイトルで再編集です。人それぞれの人生のなかで最も輝く旬があり、その一期一会をエッセー集にまとめています。
 「或る大佐の死」の章で、「彼は資産家の息子だったので、一時的に私財をつぎ込んで部隊将兵の給与を支払っていた。私は金持ちの甘さがどうしても好きになれない。コンラット大佐が金持ちの息子であるだけで、いささか嫌悪さえ抱いたのだが、彼の戦死で初めて一つの見事な人生を見た思いだった」。
 「人は自分が愛し、身を呈した信念と仕事のためになら、命を賭けるべきなのである。それは昔からの私のささやかな美学であった。人は自らの魂で、生きる道を選ぶほかはない」。
 このくだりを読んだとき、暗殺を覚悟してまでも大統領選に出馬したトランプと再起した安倍首相なかに共通するものを感じてしまった。
 「人は自分が愛し、身を呈した信念と仕事のためになら、命を賭けるべきなのである。人は自らの魂で、生きる道を選ぶほかはない」。

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このページは、三休が2017年3月21日 00:13に書いた記事です。

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