コイ模様

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 日本のドラマ史上に残る名作「岸辺のアルバム」や「父の詫び状」などに主演した杉浦直樹さんが逝かれた。俳優史に確かな軌跡を残した79年の人生。心よりご冥福を祈る。
 
最期の言葉は「私の人生、メデタシ、メデタシ」、「皆さんにありがとうと言ってください」だったという。禅の坊さんでもなかなか言えない再期の言葉。実にお見事!最期まで役者を演じ切ったこの爽快さ、本ブログに書き残しておきたい。
 元気な頃は酒豪で知られ、日本酒なら一升は軽く、タバコは両切りピースを楽しんだという。芝居に妥協を許さず、演技に生活臭さが出るのを嫌い、生涯独身を通し(バツイチ)都内の一流ホテル暮らし。晩年はマンションに住み、50歳代の女性(数年前に入籍)が付き添いお世話していたという。
 一芸に秀でた人は、何をやっても秀でるものでして、錦鯉
の飼育と品評は趣味の枠を越えてプロ級だったという。ホテルの部屋も庭の池の泳ぐ自分の錦鯉が見下ろせる11階の1151号(イイコイ室というこだわりぶりだった。彼は生前によく、「コイの模様は人生と同じで、ひとつとして同じ物がない」と話していたという。
いや〜、錦役者、「メデタシ、メデタシ」、「ありがとう」。

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このページは、三休が2011年9月24日 22:38に書いた記事です。

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