西塘のバー通り

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 今日も「西塘(シータン)」で撮った写真を一枚掲載し、二つの雑感を書いて、西塘からさよならしたい。
 なぜかどこの水郷の街にも「バー通り(酒巴街)」があり、上の写真は西塘の一角にあるバー街の路地裏です。
 いずこの国も同じ様で、飲んだついでに路地裏で用をたすらしく、民家の壁に「猫狗畜生在此小便」と、赤い字で書いてあるのには笑ってしまった。目まで描くところがさらに笑える。強いて翻訳するまでもないが、「猫と犬と畜生がここで小便する」とある。  

 この標語の下に誰かが付け足した落書きがまた面白い(写真は鮮明でないが)。「小便者、殺殺殺」とありこれは翻訳不要。ついで「焼鶏巴」と書いてある。これは「焼き鶏」でなく、「○○○を焼くぞ」となります。使用してはならぬひどい侮蔑語ですが、ちょん切らずに焼くところに文化の違いがうかがえる。
 日本の人にとって中国語は漢字を見るとおおまかな意味がわかるので親近感を覚えます。しかし、これが却って中国語を学習する際の障害となっています。漢字がわかるために目で覚えてしまい、耳から覚えないから発音がおろそかになってしまいます。漢字を中国語で発音できないため、聞き取ることもできずに会話がなりたちません。漢字がわかる強みが逆に弱みとなり、近くて遠い国になっています。
 さて、このバー通りに「酒壷、酒器展示館」があり、中央に千手観音のお軸が掛けられていました。やはりここでも千手観音に出逢えたわけです。しかし、この千手観音は真っ赤な口紅をつけてバーのマダム風だった。頭上の十一面相もバーのママやチーママ風、千手の腕にそれぞれピンクと黒の2本のブレスレッドをはめて、手の平に一つ一つ眼が描かれていた。それに一本の手がしなやかにワイングラス(酒杯)まで持っているとは洒落ている。
 さすがバー通りにある「酒壷、酒器展示館」の千手観音様だと妙に納得。千手観音はお酒の守り本尊でもあるのだろうか。もしそうなら千手のお酌で酔いしれたいものです。

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このページは、三休が2011年10月24日 04:54に書いた記事です。

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