神の粒子

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 またノーベル賞の騒がしい季節がやってきました。
 ノーベル平和賞や文学賞の選考には「なんで〜また」という白けた思いを感じますが、物理学賞、生理学賞、化学賞にはいつも興奮させられ自分が俄科学者になった気持ちになります。

 今年の物理学賞は予想通り、ピーター・ヒックス博士とフランソワ・アングレール博士に決まりました。17
種類ある素粒子のち唯一未発見だった最後の粒子を解明した功績が評価されました。
 長生はするものでして、ヒッグス博士(84才)が、1964年にヒックス素
粒子の存在を予言し、アングレール博士(80才)が、物質に質量が生じる仕組みを説明する「ヒッグス理論」を発表し、素粒子の標準理論を完成に導いたされています。
 
物質に質量を与えたとされる「ヒッグス粒子」の証明には、スイスのジュネーブにある欧州合同原子核研究所の大型ハドロン衝突型加速器を使った国際チームの実験で、昨年7月にヒッグス粒子とみられる新粒子を発見し、今年3月にそれを立証し科学史に残る大発見がノーベル受賞の後押をしました。日本も東大チームなどがこの巨大プロジェクトに参加しデーター解析や設備装置の建設で大きく貢献してきました。発見から証明まで半世紀の歳月をかけ、まさに物理学者の累積の結晶でした。
 私には難しいことはさっぱりわかりませんが、ヒックス粒子を解明すれば、現代物理学の理論を超える新しい物理学が生まれ、宇宙誕生や物質の解明が飛躍的に進むと期待されています。
宇宙になぜ星や銀河があり、なぜ我々が存在するのかの謎を解く鍵がこのヒッグス粒子とされ森羅万象に質量を与え世界を創造することから「神の粒子」とも呼ばれています。
 物理学はまだまだこれから大宇宙に遍満する暗黒物質の解明が待たれていますが、素粒子物理学もこれでさらに新しい神の領域に突入したようです。そしていつの日か「宇宙霊の実在」を、素粒子物理学で説明できる日がくるかも知れません。

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このページは、三休が2013年10月 9日 01:49に書いた記事です。

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