W杯サッカー顛末記

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 W杯サッカーはドイツの4回目の優勝で幕をとじました。
「サッカーは非常にシンプルなゲームだ。22人で90分間ボールを追いかけるだけ。そして最後に勝つのはいつもドイツ人だ」(ゲーリー・リネカー)を、そのまま地で行く優勝だった。
 なんと言いましても今回のハイライトは準決勝ドイツ対ブラジル戦でした。結果は7対1でブラジルの「奇跡的」な大敗北でしたが、試合前に誰がサッカー王国の崩壊を想像したでしょうか。
 ブラジルの雑草サッカーとドイツの機能化されたサッカーの差がもろに出ました。ドイツが11分に1ゴール、23分に2点目が入いると、ブラジル選手がパニックおちいった6分間にさらに3点追加され放心状態になってしまいました。
 ブラジルのサポーターは、予想外の悪夢の展開に声援から悲鳴に、そしてため息から涙へ、最後はブーイングへ変わって行きました。ドイツチームはスタジアムを埋め尽くしたサポーターの大声援を、前半30分で完全に黙らせてしまった。
 ブラジルの雑草の寄せ集め弱国とドイツの機能的に組織された強国の差を象徴するかの試合で、ブラジルはドイツの戦車部隊にサッカー王国のプライドと夢を、ズタズタに引き裂かれてしまい、もう痛々しくて見ていられませんでした。

 それにしても武士は相身互いでして、開催国ブラジルのサポーターを前にしてあそこまでやることもない。後味が悪く勝ち過ぎても敗者です。ドイツは3点を入れて早くも勝敗が決まった時点で(決勝戦に備え)スローダウンすればよいのに、足心を加えずに徹底するのがドイツ人気質でもあり、だから彼らは周りから嫌われもするわけです。私は4点が入った時点で、チームに強さを感じるよりも背筋に寒さを覚えました。おそらくユダヤ人も何かを回想して震えたのではないかと思う。翌日ユダヤ系アメリカの友人にドイツチームの強さを話したら、聞き取れないふりして無視されました(野暮な話しをしたものです)。
 これでまたブラジルで反政府運動のデモがはじまるでしょう。中国の習近平主席は大のサッカーフアンとのことで、彼の希望日程で15日からブブラジルで新興5カ国(BRICS)の首脳会議となっています。彼はブラジルがW杯で優勝して最もナショナリズムが高揚した時に乗り込んで会談する思惑でしたが、あいにくな事にブラジルが歴史的な屈辱を受けて最も意気消沈している時になってしまい、彼もオフサイドでついていませんね。
 W杯でドイツがチャンピョンなら、日本はサポーターのマナーでチャンピョンとのことです。どちらも誇るべきチャンピヨンでして、まぁそれぞれの代表チームに色々なお国柄がでていまして面白いW杯でした。

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このページは、三休が2014年7月15日 07:20に書いた記事です。

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