雨傘革命

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04170600-s.jpeg 香港は今日13日も約千人の学生や市民が民主化を求めた抗議デモで道路を占拠し、デモ反対親中派と対峙し激しい口論を応酬し、小競り合い警官隊に引き離されたニュースでした。
 私は7日から予定していました香港と中国の出張が、やむなき事情で前日に取り消したために、生身で香港の現状がどの程度なのか掌握できず、また当地の友人から本音の話しが聴けないのが残念でした。
 一時は17万人にまで膨れ上がった民主化の抗議デモですが、親中派の集団(たぶん制服を脱いだ警察官か人民解放軍)が、市民を装って立ちはだかり力によって押し潰す方向のようです。先ずこれは国内問題だとし内政干渉するなとし、内部を分裂させて対立を煽り、リーダーを拘束し国家秩序騒乱罪、デモの後方に外国サポーター勢力がありとして権力で押し崩しをはかります。
これは彼らの常套手段で、権威を失い硬直化した独裁政府にはこれしか対策が打てないのでしょう。香港には人民解放軍のほかにたくさんの工作員が入り込んでいますので、組織力のない学生や市民の抗議デモは直にねじ伏せられてしまうでしょうが、火種はくすぶり続け必ずまた燃え上がるでしょう。
 今回のデモで一番大きな事は「雨傘革命(Umbrella Revolution)」の名前を、歴史に刻んだことでした。警察官の放つ催涙弾を防御するために使った雨傘が実に巧妙な名称になりました。たぶんそのうちに誰かが言い始めると思いますが、中国では「傘(san))」は「散(san))」と同じ発音になることから、「傘」は「散る」「裂く」の語呂となり特別な意味があります。中国の風習で「傘開(sankai)」は「散(傘)を開く」になるので贈答品に傘は使いません。結婚式や友人の間でも傘のプレゼントは「仲を裂く」として贈りません。商売人は「散財」と験を担いぎ店頭で傘を開くことを嫌います。
 そんなことで、雨傘は香港と中国との仲を裂く革命、または香港のデモ勢力が中国大陸へまき散るとなり、中央政府も心中穏やかざる想いでいるかもです。

   秋深き 隣りは何を する人ぞ (芭蕉)

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このページは、三休が2014年10月14日 04:15に書いた記事です。

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