海のむこうの甲子園

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E1422209663103_7757_1.jpeg 今朝から運動を再開。外は連日の寒波で零下16度、室内でひと汗かいてタオルで身体を拭く時の爽快さ、かくして新しい元気をもって今日一日が始まる。
 昨晩、台湾で2014年2月に公開され、9月に史上初のアンコール上映になった「KANO1931海のむこうの甲子園」を、ビデオで観賞しました。日本では1月24日から上映されています。
 1931年日本の統治下にあった台湾で、日本人、台湾人(漢人)、蕃人(原住民)の混合チーム「KANO (嘉義農林学校)」が甲子園に出場し予想を覆して決勝まで勝ち進む実話を映画化したものです。時おり台湾で最も尊敬されている嘉南ダムを建設した八田与一水利技師が平行して登場し、あしり日の嘉南地方の熱気を効果的に描いています。また日本人生物学者がパパイヤ品種改良した例えを選手たち話すくだりは、台湾人魂そのものを語っているようで感動します。
 上映時間3時間の長丁場、前半部は大根役者群の演出で退屈を覚えるが、後半に近藤監督が
「野球に人種なんか関係ない。蕃人は足が速い、漢人は打撃が強い、日本人は守備にたけている、こんな理想的なチームはどこにもない」と、タンカを切ったあたりから俄然と盛り上がりまして、最後までもう涙ポロポロでした。
 魏徳聖監督は「海角七号 君想う、国境の南」(2009年)の作品で、日本と台湾の歴史的な絆を濃厚にかつ繊細に描いて記録的な大ヒットを飛ばし、「KANO」はそれを超えた秀作になっています。
 隣国がもういい加減にしろよと思うほど「反日」を煽るなか、見る人の立場により「媚日映画」と酷評されることもありますが、そんなことはどうでもいいですので、私の第二の故郷でもある台湾の感動的な実話を、純な気持ちで観賞してもらいたいものです。


P.S.
 日本も中国も韓国も「KANO」に見られる意識水準から学ぶものがあるかと思います。戦後70年の総括、歴史認識とは「反日」でも「媚日」でもなく、こういう事なのです。

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このページは、三休が2015年2月25日 03:43に書いた記事です。

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