北京の落日

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 またまた中国の環境汚染について書きます。何度でも書きます。

 
北京、天津、河北省、山東省などの地域に7日から10日かけて初めて大気汚染で最も深刻な赤色警報がでました。北京は大気汚染度ランキングで7位といいますから、その上位ランクはどんな様子なのだろう。
 赤色警報は4段階の最高位の危険水準になります。
北京市全域で注意勧告緊急対策を実施し、小中学校や幼稚園の休校。扉や窓枠の隙き間に目張し、室内の空気清浄機を全開の指示、8日から車ナンバープレートの末尾の数字が偶数か奇数か分け走行を隔日制限し、車の数を半分程度まで減らす処置も始まっています(でも富裕層は奇数と偶数のプレートの車を2台所有して毎日取りかえて走行「上に政策あれば下に対策あり」)。いずれも目先の対策だけで解決策でない。
 今年も大気汚染対策はかけ声だけでまったく改善されず、問題解決は吹く風まかせです。その風にのり日本の大気も影響を受けています。
 この大気汚染で道路交通警察の平均寿命は47才ということですが、タクシー運転手もそれに遠からずと思います。老百姓(人民)の生存権など顧みず、(歴史を直視すれば)これまでも党が推進した大躍進と文化大革命で餓死者3600万人をだし、天安門事件では党の人民解放軍が人民を数万人殺害し、今度は環境汚染です。これが一番大きな潜在的な問題です。そして老百姓が呼吸するという最低限の生存権を主張すれば拘束です。この汚染で一つだけいいことは天安門の毛沢東の肖像写真が霞む効果です。
 やはり優先順位の設定が間違っています。臭いものに蓋をする小手先対策の時期はもう過ぎています。覇権外交、札ビラ外交の前に、老百姓の小康生活のために抜本的な緊急対策が必要になっています。

 (P.S.またこれで隣国からの不正アクセスが急増することだろうが、惻隠の情として書かずにいられない)

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このページは、三休が2015年12月10日 11:28に書いた記事です。

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